「押入れから金の延べ棒が何本も…」遺品整理中に見つかる“貴重品”とは。特殊清掃人に聞いてみた
日刊SPA! / 2024年9月28日 15時54分
他にも押入れの中に袋があって、持ってみたらずっしりと重い。最初はダンベルかなと思って開けてみると、金の延べ棒が何本も出てきたこともありました。今だと数千万円くらいの価値はあると思います。もちろん依頼主にお渡ししましたが、かなり驚いていましたね。金庫ではないところにしまっていてよかったのか?と思いました。泥棒が入ったら一発アウトだったと思います」
◆日本刀や銃が見つかることも
他にもよく見つかる貴重品としてはこのようなものがある。
「古い家屋を掃除していると机の中だったり、タンスの中だったりから必ず見つかるのが古いお札や古銭ですね。海外の紙幣が見つかることもあります。昔の人はものを捨てずに全てとっておくのでたくさん見つかりますね。こういうのも現金扱いになるので依頼主さまにお返しするようにしています」
代々と受け継がれているような古い家屋だと明治時代から使われている部屋があり、思いもよらないものが出てくることがある。
「戦争の時に使われたものだと思いますが、日本刀やら銃が出てきたこともありましたね。それは依頼主さまに連絡をして、警察を呼んで現場まで来てもらい、引き取ってもらいます」
歴史的に価値のあるものもちょくちょく出てくるという。
「江戸時代からあるような由緒正しい家を掃除していたら、甲冑が出てきたことがあります。これは買い取るわけにもいかないし、どうしようかということで依頼主に引き取ってもらいました」
◆明らかに動物のものより大きい骨が…
また、孤独死の現場を掃除しているとたまにお宝の山と言える現場に遭遇することもある。
「大量のゲーム機やら価値のありそうな機械やらが放置してある部屋を掃除したこともあります。そのまま売ったらかなり良い値段になると思うので、依頼主さまに買い取りという形でキャッシュバックをしました。また、立派な家を掃除しているとたまにあるのですが、象牙が出てきた時は厄介です。象牙は法律で取引許可証がないと売買ができないようで、依頼主さまに引き取ってもらいます」
最後に、偶然床下から出てきたという“とんでもないもの”を教えてもらった。
「何者かの骨がでてきたんです。かなりしっかりとした大きな骨で猫でもないし、犬でもなさそう。あきらかに動物の骨ではない感じです。これは触れないほうがいいと思い、そっと蓋を戻しました。
あくまで我々は床上の掃除を任されたので床下のことは関与しません。家を解体して更地にしない限りは真実が明らかになることはないと思いますが、依頼主さまにも黙っています。あの家が解体されるまで、床下で眠り続けているのではないでしょうか」
<取材・文/山崎尚哉>
【特殊清掃王すーさん】
(公社)日本ペストコントロール協会認証技能師。1992年、東京都大田区生まれ。地元の進学校を卒業後、様々な業種を経験し、孤独死・災害現場復旧のリーディングカンパニーである「ブルークリーン」の創業に参画。これまで官公庁から五つ星ホテルまで、さまざまな取引先から依頼を受け、現場作業を実施した経験を基に、YouTubeチャンネル「BLUE CLEAN【公式】」にて特殊清掃現場のリアルを配信中!趣味はプロレス観戦
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