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スプリンターズステークスで外国馬は買うべきか? 過去に勝利を収めた外国馬の好走パターンから推理

日刊SPA! / 2024年9月28日 8時25分

 前年の覇者サイレントウィットネスや芝、ダート問わず優れたスピード性能を見せていたメイショウボーラーが参戦したことで前半3ハロンは32.8秒のハイペース。これらを引き連れる形で逃げたテイクオーバーターゲットは厳しい流れをものともせず、2馬身半差の完勝で逃げ切りました。これにより、最終レースの香港スプリントを待たずにグローバルスプリントチャレンジの総合優勝を確定させ、世界一のスプリンターの称号を獲得しました。

 香港と同じく、オーストラリアも短距離~マイル路線の育成が盛んな国。テイクオーバーターゲットも馬体重はスプリンターズステークス時で518kgと非常に大きく、圧倒的なスピード持続力を武器に逃げ切りました。

◆人気薄での逃亡劇で波乱を演出(2010年/ウルトラファンタジー)

 その後は少し海外馬の参戦が少なくなっていましたが、2009年にシーニックブラストが久しぶりの参戦(3番人気16着)。その翌年の2010年にはグリーンバーディーとウルトラファンタジーの2頭が参戦しました。

 実はこの年、海外馬で人気を集めていたのはグリーンバーディーの方でした。同年にシンガポールのGⅠクリスフライヤー国際スプリントにて当時の短距離最強格だったロケットマンを降して勝利。日本でもセントウルステークスで2着に好走していたこともあり、その勢いに注目が集まっていたのです。

 一方のウルトラファンタジーは、G1で2着もありましたが、過去の海外馬などと比較しても実績面で劣っていました。しかし、スプリンターズステークスでは前半3ハロン33.1秒の速めの展開を4コーナー先頭で迎えると、そのまま勢いは衰えずダッシャーゴーゴー(4着降着)をわずかに凌いで押し切りました。なお、1番人気に支持されていたグリーンバーディーは後方から伸びきれず7着に敗れています。

 やはりウルトラファンタジーは香港馬らしく筋肉量の非常に豊富な馬体。540kgの巨漢を活かした粘り込みはサイレントウィットネスを彷彿とさせました。逆にグリーンバーディーは488kgと決して大型ではなく、後方から末脚を活かす脚質も合わなかったと見てよさそうです。

◆共通点は「馬格」と「スピード持続力」

 ここまで3頭の勝ち馬を振り返ってきましたが、共通しているのは2点。

 1つ目は「馬格」で、スピードを生むのは筋肉。そして筋肉量は馬体重に比例します。実際にスプリンターズステークスにおいて海外馬で馬体重が500kg未満だった馬の成績は(0.0.0.8)と好走例はありません。一方、500kg以上は(3.0.2.17)で単勝回収率は100%超え。特に540kgを超えると(2.0.1.4)で好走率はさらにアップしています。

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