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牛角はなぜ炎上した「女性半額キャンペーン」を強行したか?焼肉店を悩ます“平日夜の集客”の難しさとは

日刊SPA! / 2024年10月3日 15時51分

 例えば、幼児無料となっているが、本当に幼児か?、また、本当に小学生か?本当にシニアか?など、店側は最初の注文時に、一応確認するが、お客さんに身分証明書の提示を求めることはしない。それをすると、最初の段階でお互いが気まずくなるから、あくまでもお客さんの言うことを信じるしかないのである。

◆焼肉は高級というイメージを払拭した食べ放題店

 そもそも、焼肉は高いものというイメージが定着していたが、1991年の牛肉の輸入自由化をきっかけに、安く食べられるようになった。

 今となっては当たり前にある焼肉食べ放題も、仕入れ原価が低くなったから可能になった商品であり、食べ放題文化を30年以上に渡り浸透させたのである。

 そうやって焼肉食べ放題の店が全国に広まったことで、これまで贅沢な食事とされていた焼肉が、若者層でも容易に食べられるようになって、焼肉業界の成長は加速した。

 また、食べ放題の普及で、お客さんもいろいろな店に行って相当な学習をされ、店に対する要求水準も高くなった。店側もその要求に応えないと生き残れないから、必死に聞き入れ、それらを実現した店が競争上の差別的優位性を持てたのだろう。

 家族客や若者に人気の焼肉食べ放題も、2006年からテーブルオーダーバイキング方式を採用する店が出現し始め、品揃えも焼肉だけという単調なメニューではなく、サイドメニューも食べ放題のフルメニュー食べ放題(デザートは人数分かデザートコーナーで食べ放題)が標準になった。

 ますます食べ放題は中身を充実させて進化しているが、価格を維持することは困難になってきた。

 どの店も高くなり、安くて3000円税別、高い店は5000円税別が当たり前となってきた。 この価格では、この物価高で生活が苦しい人が増えている中、一般の人が焼肉に行くのが困難になるのは当然か。店側もあらゆるコストが上がるなど経営環境が悪化する中、これ以上の価格低下やサービス拡充は難しいのが実情で苦難の状況だ。

◆焼肉店は平日と週末の客入りが極端に違う。平日の集客策が肝要

 そもそも、外食店はあまりにも平日のディナー時間帯が入らないから、店を継続させるのに苦労している。店は人なりで、アルバイト比率の高い外食は人の管理が難しい。

 売上の増減に対する調整弁となり変動費的要素であるアルバイトも、あまり時間をカットしたら、辞めてしまう。また新たな人を雇用するのは大変な手間と育成コストがかかるから、暇な日でもある程度の時間保証をしてあげて、離反防止に努めることが必要だ。

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