累計発行部数2000万部以上の編集者が明かす、「スケジュールは“分刻み”」超マルチタスクでも大ヒットを生み出す意外な仕事術
日刊SPA! / 2024年10月16日 15時53分
タスク管理で使っているのはスケジューラーだけなのだとか。分刻みのスケジュールの中で、息抜きもしっかりしているという。
「2時間くらいスマホを見ずに済むので、サウナはいいストレス発散になるんです。池袋の『かるまる』には、よくお世話になっています。ワーキングスペースで原稿も書けますしね」
なるべく7時間は寝るようにして、睡眠時間もきちんと確保しているとのこと。「寝ないでこんなに仕事はできないんで」と語るとおり、どれも草下さん本人にしかできないものばかりだ。
◆「1日で原稿150枚書き上げる」“早い仕事”ができる環境を作っておく
当たり前の話だが、1日は24時間しかない。
草下さんは、過去に『実録ドラッグ・リポート アジア編』(彩図社)を1日で原稿150枚を書き上げたことがあるという。『ヒットを生む技術 小規模出版社の編集者が“大当たり”を連発できる理由』(鉄人社)のあとがきは、スマホのメモ機能を使って1時間で書き上げたそうだ。担当編集者いわく、「赤入れ(修正)する必要がまったくなかった」とか。
草下さんによると、コツは「“早い仕事”をする」ことだという。これは、ただ早く仕事をこなせばいいわけではない。
スピード感を持って進めることができて、修正があまり入らないような仕事をする、という意味なのだとか。
「“遅い仕事”ということは、越えなきゃいけない課題があるということ。課題の解決が難しいから時間がかかるんです。原因としては、人脈がないか、知識や経験が不足していることが多いですね。
早い仕事は、始める前から課題がきれいにクリアされていて、一本の線でつながっています。だから、普段から人間関係を円滑にしておいたり、インプットをして引き出しを増やしたりと、環境を作っておくことが大事なんです」
仕事を優先すると、プライベートが犠牲になりがち。しかし、環境作りも意識して、人間関係には気をつけていたのだという。
「どんなに忙しくても、お祝い事に呼ばれたら出席したり、友達が犯罪を犯したら面会に行ったりしていました。やると決めたことはやります」
インプットは、どのようにしていたのか。実はそこに、ヒット作を生み出すコツが隠されていた。
◆話題になったものを「自分だったら」という視点で見る
インプットに関しては「どんなジャンルでも話題になっているものは、ひと通り見るようにしています。売れるような特性がある、ということなので」と話す。その中には、イマイチなものもあるはずだが……。
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