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100万円どう投資する?東大卒ポーカープレイヤー×気鋭のエコノミストが明かす“リスクの取り方”

日刊SPA! / 2024年10月21日 8時52分

 むしろ子どもたちが独立してお金がかからなくなる60代以降の方が、リスク許容度が上がるような気がします。あの世にお金を持っていけるわけじゃありませんからね。

◆ポーカーのプロは「ローリスクローリターン」

エミン:ポーカー・プレーヤーはリスク選好型のイメージがあるけれど、投資のリスクにはずいぶん保守的なんですねえ。

木原:僕に言わせれば、株の方がよほどリスクは高いですよ。むしろポーカーで勝負することに対しては、ほとんどリスクは感じません。というのは、レートを上げると対戦相手のレベルが跳ね上がってしまうため、堅実に勝てるレートというのは自分の資産に対して大きくできないのです。1日単位で見れば数百万円負けることは普通にありますけど、1か月ぐらい見ておけばほぼマイナスになることはありませんから。

 ポーカーはプロとして食えるレベルまで到達した後は、ローリスクローリターンといえるかもしれません。

エミン:私はかつて野村證券のサラリーマンでした。当時は労働環境が厳しくて体調を崩す人もいたけれど、それでも安定していたなと思います。やっぱり大きく稼ぎたいなら退職して起業するなり独立するなり、ダウンサイドのリスクを取らなきゃいけないわけで、それは仕事も株もポーカーも同じなんだよね。

◆株もポーカーも、ミスを恐れず攻めていい

木原:先ほどもお話ししましたが、僕はポーカーに限らず、ゲーム全般が好きなんです。囲碁、将棋、麻雀やバックギャモンも全部好きで、その中で一番食えるゲームがポーカーだからそれを本業にしました。

 株式投資も僕の中では同じようなゲームであり、銘柄を発見して、調べて、分析して、投資して、結果を出すまでのプロセスがたまらなくおもしろいんです。しかも他のゲームと違って、日本や世界のトップレベルに到達しなくてもそこそこ稼げる。努力しただけ結果につながるので、頑張りがいがあります。

エミン:木原さんとは違って、私は将棋やバックギャモン、チェスなどはあまり好きじゃないんですよ。なぜなら、それらのゲームは盤上のすべてが見えるからです。一方、ポーカーは相手の手が見えず、場にあるカードも何が出てくるかわからないところが面白い。

 これは経済や株とよく似ていて、まさに不確実性に満ちたゲームだし、そういうところが難しくもあり、魅力でもあります。見えている情報と見えていない情報があると、様々なシナリオや可能性を考慮して多次元的な思考を必要とするので、非常に奥が深いのです。

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