「全身に“虫の刺青”を入れた」24歳女性が、“中卒の元ヤン”だった両親に感謝しているワケ
日刊SPA! / 2024年10月23日 15時54分
おみさん
宮城県仙台市国分町にあるレズビアンバー『楽園』のキャスト・おみさん(24歳)は、刺青で蠱毒(こどく)を完成させようと目論んでいる。一般に女性から忌避されがちな“虫”をあえて身体に纏う彼女の半生に迫る。
◆“中卒の元ヤン”の両親は「怒りの沸点が極めて低かった」
礼儀正しく、こちらの意図を汲んで誠実に返答してくれる姿が印象に残る女性だ。蜘蛛を身体に刻む突飛さとのギャップに戸惑う。だがその生育歴を聞いたとき、思い切りの良さがどこからくるか、わかった気がした。
「両親と姉、弟の5人家族で育ちました。両親はいわゆる“中卒の元ヤン”で、気合の入った人たちだと思います。怒りの沸点が極めて低いんですよね。きっかけは思い出せないんですが、食卓を囲んでいる際に父がめちゃくちゃ怒って、ちゃぶ台返しみたいな状況になったことがありました。で、餃子が空中を飛んだんです(笑)。他にも喧嘩になるとさまざまなものが宙を舞って、皿が割れたりしていました」
◆「怒鳴り散らすのは議論で勝てないからだ」と気づく
率直に、怖くなかったのだろうか。
「怖かったです、小学校中学年あたりまでは。でも高学年くらいになると、特に父については、『怒鳴り散らすのは議論で勝てないからだ』と気づいたんです。口で言い負かされるから大きな声で威圧したり、ものを投げるというカラクリが分かってくると、そこまでの恐怖は感じなかったですね」
ヤンキー気質を持つ父親との生活は、恐怖よりも恥ずかしさと隣合わせの場面もあったとおみさんは回想する。
◆ファミレスで「騒がしい若者」に対して…
「家族でファミレスに入ったとき、近くに騒がしい若者の集団があったんです。確かに、結構なボリュームで盛り上がっていて、マナーはなっていませんでした。店員さんに言って席を離してもらう対応を取ったんですが、それで怒りが収まらない父が若者の席まで行って『お前らのことを言ってるんだ!』と怒鳴りまくって……若者がシュンとしてしまいました。気まずくて顔から火が出るかと思いましたね。思えば小さいころも、近所の同級生から『お父さん、帰ってくると音でわかる』と言われていました。我が家の車は見るからにヤンキーが乗る車で、シャコタン、改造マフラーで爆音なんですよね。あれも恥ずかしかったです」
かと思えば、あとから振り返れば笑いがこみ上げてくるエピソードもある。
「父はトマトが大好きなんですが、私も含めて子どもが全員トマトが苦手で。それが理由で食卓に並ばなくなったことを不満に思った父が、ある日突然怒鳴り散らかしたことがありました。別にふざけているわけではなくて、本気で怒鳴っているんです。でも、なんだかコミカルな絵ですよね(笑)」
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
<漫画>「夫が突然殺された」女性漫画家に聞く、当時の心境「警察官の鋭い目つきが、まるで私を疑っているように感じた」
日刊SPA! / 2024年11月20日 15時53分
-
薬、iPhone、財布…“チェックリストの刺青”を腕に刻んだ女性の半生。薬を飲み忘れ「やらかした」事件を経て
日刊SPA! / 2024年11月17日 8時54分
-
「産んだことを後悔している」両親から虐待を受け続けた女性の半生。現在は「加害者を気にしている時間などない」
日刊SPA! / 2024年11月11日 15時53分
-
「刺青があるからMRIが不安だった」30歳で乳がんが発覚…3児のシングルマザーを直撃
日刊SPA! / 2024年11月2日 8時54分
-
「乳首を切除した」女性の人生。胸に突起物がついているのが「どうしても嫌だな」と感じた
日刊SPA! / 2024年10月28日 8時54分
ランキング
-
1【風呂キャンセル界隈】経験者は7割 - 普段の入浴「朝起きた時」派も15%
マイナビニュース / 2024年11月25日 9時27分
-
2充電しながらiPhoneを触ってはいけない? 劣化が早まるリスクも!?【スマホのプロが解説】
オールアバウト / 2024年11月24日 21時25分
-
3ISSに到着したロシアの補給船「プログレスMS-29」で異臭と飛沫を確認
sorae.jp / 2024年11月25日 11時21分
-
4記憶喪失なのか? 生稲晃子外務政務官「靖国参拝していない」強弁の波紋、日韓外交にまたヒビ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月25日 11時3分
-
5「レベル低すぎ。小学生かよ」と暴言し放題!横暴な社長の息子に立ち向かった社員の逆転劇
日刊SPA! / 2024年11月25日 8時51分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください