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八丈島に移住した“女性プロ雀士”に聞くリアルな住み心地。物価は「東京本土のスーパーよりも全部高い」

日刊SPA! / 2024年10月26日 15時54分

――自宅に広い畑がありますよね。野菜や果物は自給自足ですか?

松岡:畑では常時10~20種類の野菜を育てているので、あまり買うことはありません。果物は以前イチゴを育てていたことはありますが、それ以外は木で育つものが多いので…。持ち家でもないですし、4年後にみかんができると言われても「育ててもな~」みたいな感じですね。ただ、島では物々交換がすごく多くて、例えばスイカをたくさんくれた相手に野菜をあげたりしています。ちなみに、私の親も自宅のベランダや屋上で家庭菜園をやっているのですが、うちの畑があまりにも広いのでうらやましがっていましたね。

◆釣った魚で旦那が寿司を握ってくれる

――ムロアジをたくさん釣ってさばいている動画を拝見しましたが、魚はたくさん釣れそうですね。

松岡:私はもともと魚を釣るのもさばくのも好きだったので、東京本土に住んでいた頃から経験があったのですが、旦那は島に移住してから釣りを始め、魚をさばくのを覚えました。お寿司なんかもよく握ってくれるんです。八丈島のお寿司屋さんは観光客向けなのか値段が高いので、地元の方々はお寿司屋さんにほとんど行きません。東京本土にあるような100円の回転寿司はないですし、旦那がお寿司を握ってくれるのはありがたいです。

――どんな魚が釣れますか?

松岡:釣れたら嬉しいのが、カツオ、カンパチ、アカハタなどで、逆に嬉しくないのがオヤビッチャ、エソ、それと、フグの何倍もの猛毒を持つソウシハギです。ただ、ソウシハギは毒がある内臓を取ってしまえば、身はふぐみたいな感じでめちゃくちゃ美味しいんです。私たちは「どんな味がするんだろう?」と思ってなんでも食べちゃうのですが、島で私たち以外にソウシハギを食べている人はいないと思います。あと、ハリセンボンは針を全部抜いてふぐ皮ポン酢みたいにしたり、唐揚げにしたり、アバサー汁(アバサーは沖縄の言葉で、ハリセンボンのことを指す。身を煮込み、肝と味噌で味付け)にしています。本当に美味しいんですよ。

――松岡さんにとっての八丈島の魅力とは?

松岡:自然に囲まれていることはもちろん、東京本土との距離が飛行機で約1時間と近いので、気軽に行き来できます。それと、島の面積がJR山手線の内側とほぼ同じなんですよね。狭いエリアにいろいろなスポットがあるので各所へ行きやすいと思っていて、それも魅力ですね。ただ、これは私の感覚なのですが、割と都会的で何でもある島とも言えるので、もうちょっと田舎でもよかったですね。

<取材・文/浜田哲男>

【浜田哲男】
千葉県出身。専修大学を卒業後、広告業界を経て起業。「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」の取材をはじめ、複数のスポーツ・エンタメ・ニュース系メディアで連載企画・編集・取材・執筆に携わる。X(旧Twitter):@buhinton

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