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「乳首を切除した」女性の人生。胸に突起物がついているのが「どうしても嫌だな」と感じた

日刊SPA! / 2024年10月28日 8時54分

「乳首を切除した」女性の人生。胸に突起物がついているのが「どうしても嫌だな」と感じた

さとさん

 鳶職人をしながら、人体改造を手掛けるスタジオで修行に励む女性がいる。さとさん(@fuji_sato_bm)だ。その全身に刺青を施し、舌先は2つに割れている。だが彼女の「改造」の真骨頂は、自らの身体にフックをかけて吊るす”セルフサスペンション”だろう。
 まるで人体実験のように次々と自らの肉体を改造させていく彼女の、これまでの道程に迫った。

◆胸に突起物がついているのが嫌だった

 眼光は鋭いが、彼女が笑うと柔和な雰囲気がふわっと香る。取材中、「私、乳首を切除したんですよ」などと放り込んでくるあけすけなところもある。

「10歳くらいのとき、胸に突起物がついているのがどうしても嫌だなと感じたのを覚えています。洋服に当たる感覚が不快で、ブラジャーをしても締め付けられている感覚にどうしても馴染めませんでした。それでとうとう今年、乳首を取りました。思えばこれまでも、衝動的に『髪の毛、邪魔だな』と思って坊主にするということを数回繰り返しました。不要とみなした身体の一部をなくしたくなるのかもしれません」
 
◆日本語が話せず、いじめの標的に…

 さとさんは日本人の父親とスペイン人の母親のもとに生まれた。出生はスペインで、来日したのは4~5歳のころだという。それまでの家庭生活では、英語とスペイン語を併用していた。日本に来てからほどなくして小学校入学を迎えるが、そこで大きな挫折を味わう。

「それはイジメと呼んで差し支えのないものだったと思います。日本語が話せなかった私は、クラスのなかで異物だったのでしょう。今でも記憶にあるのは、給食の時間に私だけ何も食べさせてもらえなかったことです。先生も見ていましたが、知らないふりを貫いていました。

 他にも、小1のときに『さとちゃんのこと、嫌いな人、手をあげて』というニュアンスのことをひとりの同級生が言って、それに全員が挙手をする場面もありました。日常的に『ガイジン』という言葉は浴びせられていて、たぶん私に関する悪口を言っているのだろうと悲しくなりました」

◆「ゆるい不登校」荒廃していった生活

 小学校中学年になると、努力によって日本語は上達した。主張をすることによってクラスメイトからの表立ったイジメは影を潜めたという。だがそのころ、さとさん自身に心境の変化があった。

「学校が嫌になってしまったんですよね。集団でひとりを仲間外れにする人たち、それを黙認する教師の姿を見て、幻滅したというか。小4くらいから、学校には行ったりいかなかったりを繰り返しました」

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