最高球速110キロの「平凡なピッチャー」がドラフトで指名されるまで。「球速を上げてくれる」人物との出会いが転機に
日刊SPA! / 2024年10月30日 8時51分
◆「第二の故郷」新潟のファンのためにも…
10月24日のドラフト当日、育成指名の3巡目に入り、ヤクルトの番になると下川の名前と所属先が読み上げられる。19時58分、ドラフトが開始されてから3時間以上が経過していた。
「指名が決まった瞬間、野間口(貴彦・オイシックスチーム強化アドバイザー兼ヘッドコーチ)さんと握手をしました」と後の会見で語った下川。指名から5分も経たないうちに、新潟日報メディアシップの1階のパブリックビューイングでドラフトの中継を見ていたオイシックスのファン80人近くが集まる場に下川が登場すると、大きな歓声が上がった。
その後、同ビルの20階で記者会見が行われた際、橋上監督はこう後押しした。
「クライマックスシリーズでは、横浜(DeNAベイスターズ)の中川投手がアンダーハンドのピッチャーとしていい投球をしていました。アンダーハンドが少なくなっているなかで使えるんじゃないかと。ヤクルトの高津監督も同じタイプなので、下川にとってはプラスの要素になるんじゃないかと思います」
6月のインタビューの最後に、下川はこう締めくくった。
「新潟は僕にとって大きく成長させてくれた場所でもあり、第二の故郷なんです。温かく見守ってくれて応援し続けてくれた新潟のファンのみなさんのためにも、この先NPBの一軍の舞台に立つことができたら、臆することなく勝負に挑みたいと思っています」
「どこにでもいる平凡なピッチャー」が、NPBの世界に入ってこの先どう飛躍していくのか。下川のサクセスストーリーはまだまだ続いていく。
<取材・文・撮影/小山宣宏>
【小山宣宏】
スポーツジャーナリスト。高校野球やプロ野球を中心とした取材が多い。雑誌や書籍のほか、「文春オンライン」など多数のネットメディアでも執筆。著書に『コロナに翻弄された甲子園』(双葉社)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
【プロ野球】ドラフト会議でヤクルトから育成3位指名 下川隼佑投手に球団あいさつ 「打者を幻惑するピッチャーに」《新潟》
TeNYテレビ新潟 / 2024年10月30日 20時2分
-
【プロ野球ドラフト会議】帝京長岡・茨木佑太投手とオイシックス・下川隼佑投手が育成枠で指名 新潟で野球に打ち込んだ2人が夢のスタートラインに 《新潟》
TeNYテレビ新潟 / 2024年10月25日 20時34分
-
【ドラフト会議】新規参入球団から初の指名 オイシックス・下川、くふうハヤテ・早川 ともに育成
スポニチアネックス / 2024年10月24日 20時2分
-
プロ野球ドラフト会議 2軍新規参入「オイシックス新潟」に吉報は? 県関係選手の指名に期待 《新潟》
TeNYテレビ新潟 / 2024年10月24日 18時35分
-
ドラフト指名目指す30歳、2軍球団で気づいた投球の“真髄” 年齢と引き換えにつかんだ武器「失敗した数が…」
THE ANSWER / 2024年10月19日 6時43分
ランキング
-
1ソフトバンク・和田毅が引退会見 「体がボロボロに…」 決意固めたのは「7月。妻にも伝えていた」
スポニチアネックス / 2024年11月5日 17時0分
-
2佐野、京田がFAに言及 DeNA、今季取得
共同通信 / 2024年11月3日 23時18分
-
3《野球キモ》《おじさん野球用語大賞に改名しろ》の声に大谷「50-50」は落選危機?流行語大賞候補30語発表
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月5日 19時6分
-
4ソフトバンク・和田毅 引退試合固辞した理由 「城島さんに怒られて…ずっとそういう気持ちで」
スポニチアネックス / 2024年11月5日 17時51分
-
5ソフトバンク・和田毅の引退会見でサプライズ!「ウソやろ?」本人も仰天 後輩らが続々花束贈呈
スポニチアネックス / 2024年11月5日 17時27分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください