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カッとなり“教師を殴って中退”したヤンキー高校生…それから30年、どんな人生を歩んだのか――仰天ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年11月17日 15時45分

 当初は大学を目指す気はなかったが、仕事で会う親会社の担当者は工藤さんやほかの中卒の作業員に対して露骨にバカにする言動を繰り返してきたとか。また、親族にも大学進学者が多かったので見下してくる者もおり、「その悔しさが動機になった」と話す。

「ただ、勉強は苦手だったので小学生のドリルからやり直しました。受験前の1年半は、仕事以外家に籠ってひたすら勉強。それでも自分のレベルでは中堅大に入るのがやっとでしたけど」

 大学入学後も夏休みや春休み期間中は実家に戻り、アルバイトとして学業に支障のない程度に建設会社の仕事を続けていた工藤さん。就活では関わりの強かったゼネコン業界を志望。就職氷河期だったのでダメ元だったが、現在の会社から内定を取ることができたそうだ。

◆一緒に殴られた友人も高校を中退していたが…

「面接官の1人が自分の経歴を面白がってくれて、内定を出すように推してくれたと後に聞きました。就職後はもっぱら現場での監督業務が中心でしたがデスクワークよりは性に合ってたし、エリートが多い会社の同僚よりも現場の作業員たちのほうが仕事しやすかったですね。けど、20代後半からは日本を離れ、中国や東南アジアで駐在員生活。SNSは全然やってなかったため、地元の友人たちの間では一時期死亡説が流れてたみたいです(笑)」

 半年ほど前、帰省した際に当時のヤンチャ仲間と久々に飲んだそうだが、最初に担任に殴られた友人とも再会。ちなみに彼も工藤さんが辞めた数か月後に中退し、高認(※当時は大検)を取得して大学に進学。大学卒業後は地元ではないが同じ県内の某市役所に入所。現在は順調に出世して主査を務めているという。

「成人式で会ったのが最後だったため、いかにも真面目そうなおじさんになっていて驚きました。それでも髪を上げると、私と一緒でヤンキー時代に入れた剃り込みの跡が残ってましたけどね(笑)」

 いくら仲が良くても相手が学校を辞めてしまった場合、付き合いがなくなってしまうことも珍しくない。世間では「中退歴あり=落ちこぼれ」と見られがちだが、実際には知らないだけで彼らのように中退しても真っ当な人生を送っている者も多いのだ。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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