“横浜家系ラーメン”、激しい出店戦争が勃発か。フードコートさえもラーメン店の“激戦区”に
日刊SPA! / 2024年11月21日 8時53分
画像はXより
中小企業コンサルタントの不破聡と申します。大企業から中小企業まで幅広く経営支援を行った経験を活かし、「有名企業の知られざる一面」を掘り下げてお伝えしていきます。
横浜家系ラーメン「壱角家」を運営するガーデンが、11月22日にスタンダード市場に新規上場します。ど真ん中の競合店と言えるのが、ギフトホールディングスが運営する「町田商店」。上場後は激しい出店争いも予想されます。
◆M&Aによる多角化を進めるガーデン
ガーデンは2014年に「東京チカラめし」を運営する会社を買収したことで有名。当時はマックという社名でした。翌年の2015年には牛丼店「神戸らんぷ亭」の運営会社も取得しています。
M&Aによる多角化を進めており、「回転寿司プレミアム海王」、「山下本気うどん」、「ステーキの王様」なども運営しています。
ただし、主力はラーメン事業。2024年2月期の売上高の66.5%を占めています。ラーメン店も「壱角家」の他に「だるまのめ」、「油そば総本店」などのブランドがありますが、直営・フランチャイズ含む114店舗のうち「壱角家」は99店舗。ガーデンの収益基盤となっています。
◆ライバルは「町田商店」のギフトか
業績は堅調そのもの。2024年2月期の売上高は前期比29.3%増の153億1100万円、経常利益は2.8倍の14億4100万円でした。ガーデンはこの期に直営8店舗、フランチャイズ7店舗を新規出店。25店舗を退店していますが、3割近い増収となりました。外食需要本格回復を受けてのものでしょう。
2024年2月期上半期の営業利益率は12.2%。「町田商店」のギフトは、2023年11月から2024年7月までの営業利益率が10.4%でした。2社は非常に近いところにあります。
ラーメン店の上場企業で営業利益率が10%を超えるのは稀。「一風堂」の力の源ホールディングスは上半期の営業利益率が7.5%、「ラーメン山岡家」の丸千代山岡家は9.8%。魁力屋は直近の第3四半期累計期間が7.6%でした。
◆「不動産事業を持つ」ガーデンの競合優位性
「壱角家」は乗降者数20万人以上のターミナル駅を中心として、駅前立地にドミナント戦略を展開しています。
飲食店の出店戦略には不動産情報が欠かせません。その有力なシステムが「レインズ」。国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムで、通常は不動産会社が登録をして利用します。
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