「松本人志VS文春」訴えの取り下げをした“決定的な理由”。「強制性の証拠なし」の違和感
日刊SPA! / 2024年11月21日 15時54分
写真/産経新聞社
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志氏(61)の性加害を報じた「週刊文春」の記事をめぐり、発行元の文藝春秋などに対して約5億5,000万円の賠償を求めた裁判は、11月8日に松本さん側が「訴えの取下げ」をして終結した。同日には、コメントを代理人弁護士を通じて公表。
松本氏の芸能界復帰を期待する声があがる一方で、X(旧Twitter)では「#松本人志をテレビに出すな」というハッシュタグがトレンド入りするなど、世間の意見は真っ二つに分かれている。
呆気ない結末となったこの裁判。松本氏側の「強制性の有無を直接に示す物的証拠はない」とするコメントに、法律関係者は一様に首をかしげる。
◆法律関係者が紐解く「訴え取り下げの理由」
そもそも名誉毀損とは、その名のとおり「人の名誉を傷つけること」。成立要件は複数あるが、その中でも議論の中心となったのは「真実性の証明」だ。
「真実性の証明」、この文言だけを見ると「『文春報道が真実だった』という確定的な事実が必要である」と思い込んでしまう人もいるかもしれない。だが判例では、取材する側が「真実であると信じるにつき相当な理由」があれば足りるとされている。
すなわち、松本氏は性加害をしていないとしても、文春側が丁寧な取材を行い、性加害を真実として「信じるにつき相当な理由」があるのならば、松本氏側が敗訴する。
法律関係者は、「世間は松本氏側が敗訴してしまえば『性加害は事実だった』、そう考えてしまう可能性が高い。そこで、『訴えの取下げ』をしたのではないか」と指摘する。
実際、世間が注目している“性加害の有無”が、裁判で明確に判断される可能性は低い。世間はそのことを理解するのか。松本氏側が慎重な姿勢を取るのも無理はないだろう。
◆松本氏側が“闘いを諦めた”とも読み取れるが…
筆者は、先日公開した今回の裁判の裁判記録について紹介した記事で、松本氏側の具体的な弁解をしない歯切れの悪い「訴状」と“ナゾな訴訟行為”について触れた。
3月に松本氏側は、審理の迅速化と記憶喚起を理由に、文春記事の中で匿名となっていた「A子さん」、「B子さん」を特定するための事項の開示を文春側に要求。文春側は2通の裁判書面を提出し、開示を拒否し続けた。
そして、3月から続いた押し問答を、文春側が8月7日付けで提出した「準備書面」で、「真実性」の議論へ駒を進めた。この書面には、取材の経緯と方法などが詳細に記されていた。
-
- 1
- 2
この記事に関連するニュース
-
松本人志 1月復帰案は消滅、急がず春先か 浜田の助言で方針転換 劇場、TV…ベストな選択肢探る
スポニチアネックス / 2024年12月18日 5時32分
-
松本人志ファン待望「新年復帰プラン」は幕引きに納得しない声で白紙に…会見要請に応じるのか?
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年12月3日 9時26分
-
松本人志側が裁判で抱えていた〝リスク〟 文春側と「利害一致」した訴訟取り下げを北村晴男氏が分析
東スポWEB / 2024年12月1日 23時5分
-
松本人志そう簡単ではないTV復帰 民放キー局から「会見圧力」NHKは出演絶望的か
東スポWEB / 2024年12月1日 5時39分
-
松本人志 吉本興業TV局「謝罪行脚」の中身 活動再開で声明発表へ
東スポWEB / 2024年11月27日 5時4分
ランキング
-
1中田敦彦のTBS報道特番起用に疑問符『YouTube大学』に付きまとう“フェイクニュース”の指摘
週刊女性PRIME / 2024年12月24日 7時0分
-
22024年、芸能界は「結婚ラッシュ」! 川島海荷&競泳・中村克が結婚 ビッグカップル誕生に祝福の嵐
スポニチアネックス / 2024年12月23日 13時17分
-
3ヒロミ「オレ今日で終わりなんだと思った」…「DayDay.」での発言に山里亮太が大焦り
スポーツ報知 / 2024年12月24日 9時38分
-
4佐伯大地、交際女性とのトラブル報道受け謝罪【全文】
モデルプレス / 2024年12月23日 20時1分
-
5解決金9000万円払って守秘義務のはずが…中居正広の「女性トラブル報道」が“リーク”された目的
週刊女性PRIME / 2024年12月23日 18時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください