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メンタルは鍛えられない?元自衛官が見た「心が折れない人の意外な特徴」とは

日刊SPA! / 2024年11月28日 8時48分

◆仕事で否定されても、他に自分を肯定できるものがある生き方

 当時は少し変わってるから厳しいことにも耐えられるのかなくらいに考えていましたが、今となってはその理由がよくわかります。

 それは「仕事に依存しすぎていない」ということです。言い換えると、趣味や推し活など、自分があまり否定されない「優しい世界」を持つことです。

 特にこれといった趣味や推しなどがなく、休日も仕事の残りを片付けたり、仕事のために休むような過ごし方をしていると、頭の中はずっと仕事モードなので、仕事で嫌なことがあったときになかなかネガティブな気持ちから抜け出すことができません。

◆「まあ、いいか」とダメージを分散できるものを持っておく

 少し大袈裟な言い方かもしれませんが、「職場での否定=人生の否定」という思考に陥るおそれだってあると思います。

 一方で、仕事以上の趣味や推しがある人たちは、仕事で多少嫌なことがあっても「まあ、いいか……家に帰ればマカロンが待ってるしな」という気持ちになるし、上司の説教が始まっても「乃木坂46の曲を脳内再生すれば余裕」となるわけです。

 休日にはマラソン大会に出場したり、推しのライブに行ったりして、ネガティブな気持ちを断ち切ることができます。

 つまり、仕事でいくら否定されても、他に自分を肯定できるものがあるので、ダメージが分散されるんです。

◆自分が否定されない「優しい世界」の住民になろう

 このことは、仕事に限った話ではなく、家庭でも同じことが言えると思います。

 どんなに仲の良い家族でも、些細なことでケンカになることはあります。距離が近い人から怒られたり、否定されるときのダメージは想像以上に大きいものです。そんなときに、家庭以外に自分の居場所がないと、瞬く間に心身が疲弊してしまいます。

 私が今、仕事をしながらも、限られた時間で畑で野菜を育てたり、御朱印巡りをしたりと、たくさんの趣味や推しを持っているのは、自衛隊で出会ったメンタルが超強いと言われる人たちを参考にしているからです。

 彼らのように自分がなるべく否定されない「優しい世界」をいくつか持つようになったおかげで、仕事や家庭で嫌なことがあっても「まあ、いいか……そんなことよりナスに水をあげなきゃ」という具合に、すぐにネガティブな気持ちを断ち切れるようになりました。

 人生は難易度高いです。

 ひとつの世界で生きようとすると、そこで否定されたときに生きる場所と気力を失ってしまいます。なので、仕事や家庭だけでなく、趣味や推しなど、自分が否定されないような「優しい世界」をいくつか持ってください。

ひとつのことに依存せず、心のよりどころをいくつか持っておく

<文/わび>

【わび】
とある企業の危機管理屋。以前は幹部自衛官として、おもに師団司令部、方面総監部などに勤務。現在は会社員として働きながら、趣味の畑仕事や狩猟などを楽しむ日々を過ごす。一方で、転職をきっかけに自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術、仕事や人間関係に対する向き合い方などを中心にXで発信を開始。フォロワー数は17万人を突破し、投稿はネットニュースなどにも取り上げられるなど、人気を博している。著書に『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語るこの世を生き抜く最強の技術』、新刊『人生から逃げない戦い方 メンタルダウンから生き延びた元幹部自衛官が語るユル賢い生存戦略』

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