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タイで少数民族の男性と8歳の「年の差婚」した日本人女性。紆余曲折を乗り越えて――仰天ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年11月30日 15時44分

 そんなある日、同じチェンライ県で長くゲストハウスの経営をしていた日本人の知人からゲストハウスの経営をすすめられ、やってみることにした。彼からそのノウハウもいちから教えてもらった。そしてメコン川沿いにあった廃墟のような物件を借りてきれいにリノベーションし、ゲストハウスをオープンした。

 当初、あんな辺鄙な場所に客なんて来るはずがないと周囲の反応は冷ややかだったが、その大方の予想を覆してゲストハウスは繁盛した。すると、周囲は一斉に手のひらを返し、たくさんの人が経営を譲れと迫ってきた。さらに物件のオーナーは賃貸ではなく買取にしろと言ってくる。ひろ子さんはそんないざこざに嫌気が差し、しばらくしてその物件から手を引いてゲストハウスを畳んだ。

◆コロナ禍で収入ゼロに。金銭感覚の違いで夫と口論

 その後、自分たちが住むために借りていた土地にシンさんがゲストハウスを建て、ひろ子さんは再びゲストハウスの経営をスタートした。それが現在のパパイヤヴィレッジである。

 チェンコーンの街の中心部からは少し離れていたが、口コミなどで徐々に客は増えていった。

 しかし、そんなときに見舞われたのがコロナ禍である。ゲストハウスの客足はピタリと途絶え、シンさんのツアーガイドの仕事もなくなり、一家の収入はゼロになった。貯金を切り崩してなんとか生活を続けることはできたが、ひろ子さんの不安は募っていくばかりだった。そんな彼女にシンさんはこう言った。

「お金のことはそう心配するな。どうせ死んだらあの世にはお金なんて一銭も持っていけないんだ」

 そのあまりに呑気な言葉にひろ子さんはカチンときてしまった。

「冗談じゃない。私たちはまだ生きてる。生きている間はお金が必要なんだ!」

◆窮地を救った常連客からのメール

 自分がなんとかしなくては……。この窮状を脱するために手を尽くした。ゲストハウスに併設していた薬草サウナを地元の人たちにも開放した。

 和菓子や弁当の製造と宅配も始めた。しかし、どちらもあまりうまくいかなかった。もはや万事休す。そのときに彼女を救ったのはパパイヤヴィレッジの以前の常連客からの1通のメールだった。

 その常連客はパパイヤヴィレッジを訪れるといつもチェンコーンの生地などの特産品を大量に買い付けていた。が、コロナ禍で行けなくなってしまったため、代わりにひろ子さんに買い付けをしてもらいたいという。喜んで引き受けた。そしてその仕事で大きな利益をあげ、ゲストハウスの増築までできたのである。

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