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あおり運転してきた“ものすごい形相”の犯人はまさかの…休日のドライブデートが地獄に――仰天ニュース傑作選

日刊SPA! / 2024年12月9日 15時45分

「そして、彼女には車に戻ってもらい、2人で話をすることにしました、するとSさんは、涙を浮かべて『ストレスが限界なんだ。いつもニコニコして人の機嫌をとって、家に帰れば嫁から給料が安いだの邪魔だのと罵られて…』と吐き捨てるように言ったのです」

◆いつもニコニコ顔だった取引先の40代社員

 増原さんと取引先だったというSさんの関係はどうだったのか。

 取引先の担当者から営業やプレゼンを受け、企画を採用するかどうかの裁量権を持っていた増原さん。「裁量権はあっても仕事は公正がモットー」と言うとおり、取引先からの変なゴマすりや接待で評価することはないが、そんななか、政治力ではなく企画力で仕事を取ろうとしてきたのがSさんだったという。

「いつもニコニコしていて低姿勢すぎるほどでしたが、媚びるような印象はなく、こちらが出した課題にも誠実に対応してくれる人でした」

 あおり運転をするとは到底思えないSさんの人となりであるが、ニコニコ顔の裏に強いストレスがあったとは……。あおり運転後のSさんを見た増原さんは、Sさんが周囲の期待に応えるために相当無理をし、腹が立っても理不尽な場面でもニコニコしてやり過ごしてきたことを理解する。

◆Sさんへの評価はどう変わった?

「Sさんはいつの頃からか、車に乗ってスピードを出したり蛇行運転をしたりすると、気持ちがスッとするようになっていたそうです。僕はSさんに、しばらく会社を休むようにアドバイス。そうしないと、誰かを傷つけたり、通報されたりしかねないとも言い添えました」

 Sさんはその後、半年ほど休職し、復帰後は自家用車を手放して自転車に乗るようになったとか。「あおり運転の犯人がSさんだったことにはビックリしましたし、やはり正直、Sさんへの信頼度は低下。残念ながら距離感も遠くなってしまいました」と、増原さん。

 あおり運転は、誰かに嫌な思いをさせる行為であり、交通事故にも発展しかねない危険な行為である。また、自身が積み上げてきた信頼や地位も失いかねない。あおり運転でストレスを発散している人は、ぜひ早めに別の方法をみつけてみてほしい。<文/山内良子>

【山内良子】
フリーライター。ライフ系や節約、歴史や日本文化を中心に、取材や経営者向けの記事も執筆。おいしいものや楽しいこと、旅行が大好き! 金融会社での勤務経験や接客改善業務での経験を活かした記事も得意

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