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「がんばらなくていい」には要注意。元自衛官が「仕事は攻めた方が楽に働ける」と語るワケ

日刊SPA! / 2024年12月12日 8時48分

 まず、攻撃は「自由に動ける」という特性を持ち、自分の期待する成果を得やすいと言われます。一方で、防御は「事前の準備などで劣っているところをカバーする」という特性があるものの、受け身になりやすく自由を失いやすいと言われています。

 また、防御だけで目標を達成することは難しく、どこかのタイミングで攻撃に転じる必要があります。

◆一度守りに入ってしまうと、相手に振り回されて消耗してしまう

 言葉だけではなかなか伝わりにくいですが、サッカーやラグビーなどのスポーツをイメージしてみるとわかりやすいかもしれません。

 ボールを持って攻めている側は自由に動くことができる一方で、守っている側は基本的に攻めている側に合わせる必要があります。

 つまり、守りに入ってしまうと、ボールを奪って攻めに転じるまで、ずっと相手に振り回されて無駄に消耗してしまうのです。

◆仕事をまわりから催促されると、期限や完成度を相手に合わせなければならない

 私は過酷な残業と強烈なパワハラによってメンタルが壊れたことがあります。一番の原因は、そのときの上司にあると思っています。

 でも、あのとき、下手に守りに入らなかったら、どこかのタイミングで攻めに転じていたら、無理な仕事を振られることもなかったし、パワハラを受けることもなかったのではと思うことがあります。

 なので、そのときの教訓を生かし、今は「攻める」という心構えで働いています。なんか意識高いことを言っていますが、デキる人たちがビジネス書に書くような高尚なことではないです。

 自分の仕事をまわりから催促されると、期限や完成度を相手に合わせる必要が出てくるので、「言われる前にやっておく」。

 5分で終わる仕事を後回しにすると、覚えておくことに無駄な労力がかかるし、忘れるリスクもあるので、「すぐできることは今やる」。面倒くさいことを放っておくともっと面倒くさいことに成長するので、「面倒くさいことほど先に潰す」など。

 要は自分が楽をするために、後でしんどくならないようにするんです。

 特別な知識や経験はいらない、心構えひとつでできる働き方です。

◆「頑張らざるを得ない状況」になる前にやっつけておく

 この「攻める」という心構えのおかげで、体力やメンタルを無駄に削られることは少なくなり、仕事がしんどいと思うことも少なくなりました。

 仕事って、結局はやらないといけないことなんです。

 なので、「がんばらざるを得ない状況」に追い込まれる前にやっつけておくことこそ、がんばらずに働く方法だと思います。

 がんばらないためにも仕事は攻めたほうがいいですよ。

他人に振り回されずに働くには「攻め」の心構えが重要

<文/わび>

【わび】
とある企業の危機管理屋。以前は幹部自衛官として、おもに師団司令部、方面総監部などに勤務。現在は会社員として働きながら、趣味の畑仕事や狩猟などを楽しむ日々を過ごす。一方で、転職をきっかけに自衛隊などの社会人経験で身につけたメンタルコントロール術、仕事や人間関係に対する向き合い方などを中心にXで発信を開始。フォロワー数は17万人を突破し、投稿はネットニュースなどにも取り上げられるなど、人気を博している。著書に『メンタルダウンで地獄を見た元エリート幹部自衛官が語るこの世を生き抜く最強の技術』、新刊『人生から逃げない戦い方 メンタルダウンから生き延びた元幹部自衛官が語るユル賢い生存戦略』

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