伝説のセクシー女優が“出演を決意した”経緯「3本くらい出て普通の社会に戻るつもりだった」――仰天ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年12月24日 15時45分
◆AVは子どもにとって「刺激が強すぎる」からこそ…
これまで男性中心にしか語られてこなかった性の話題。なかでもAV業界という、徹底した男性目線の世界で生きてきた小室氏だからこその視座も持つ。
「現在、私はマンダラート(マンダラチャート)を勉強中です。これは仏教に出てくる曼荼羅様のマス目を利用して深層心理に迫るものです。AV業界から発信されるメッセージは欲望の可視化であり、人の深層心理と波長が合いやすいのではないかと近頃感じます。より重大なのは、それが性に目覚める思春期の子どもにとっては刺激が強すぎるうえに、それが正しいことなのか間違っていることなのかの判別がつかないという点です」
小室氏は、性教育に悩む親の立場への提言も積極的に行っている。幼児期からの身体接触という観点からは、たとえばこんなアプローチも大切だと小室氏は話す。
「親子であっても、触れ合いが生じればそれは性的な体験になります。自分の子どもだから許可なく身体に触れていいというわけではなく、きちんと『◯◯ちゃんに触るけど良いかな?』と同意を得たうえで触ることが大切です。というのは、親が子どもを愛しているから触れていいというメッセージは、翻って『自分も好きな子には触って良いのだ。相手も喜んでくれるのだ』という間違った認知につながる可能性が否定できないからです。他者の尊厳を大切にできる子にするためにも、子育てをしている人は、そうした声がけを意識するといいのかなと私は思っています」
ナイーブゆえに蓋をされ続けた性の諸事が、火種になるとしたらこんなに皮肉なことはない。かつて世の男性を魅了し続けた小室氏は、男女が適切に交通するために全霊で発信している。性が絡むことで特別に変わることはない。人が人を尊重して扱う。その沿線に本当の快楽はある。
<取材・文/ 黒島暁生>
【黒島暁生】
ライター、エッセイスト。可視化されにくいマイノリティに寄り添い、活字化することをライフワークとする。『潮』『サンデー毎日』『週刊金曜日』などでも執筆中。Twitter:@kuroshimaaki
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