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人気FPが伝えたい「いちばん大切なお金の守り方」。タイパ思考だと“基本的な知識”を得られない

日刊SPA! / 2024年12月27日 8時47分

今は金利上昇局面なので変動金利も上がっていきますが、その後はまた下がる局面に入ってきます。なので、いったん金利が上がって焦って家を手放したりすると、その後に大きな後悔をしてしまう可能性もあるわけです。そういった「金利の正しい知識」を持たずに日々のニュースに接してしまうと、ただただ焦って間違った判断をしてしまいます。

◆正しい判断をするためには「基礎的な知識」が必要

私は、一番大切なお金の守り方は、「情報を正しく見ること」だと思っています。最近ではテレビや新聞、書籍などではなくSNSで情報を得る人がとても増えました。むしろ今はSNSやYouTubeが主流になっているでしょう。

いずれのSNSが好みかは人それぞれですが、私はお金に関する情報は「基本的な知識」を持っているからこそ、その情報の真贋を見抜けると思っています。SNSの情報に優劣をつけたり、あるいは情報を有益に活用するためには、基本的な知識がなければダメなのです。

例えばSNSで「絶対に儲かる!」といった宣伝を見ると、最初は「本当かな?」と思いつつ、それっぽい解説を見るうちに「本当に儲かるかも!」などと気が乗ってきてしまう……。そんな誘導方法によって、投資詐欺のような案件に引っかかる人が後を絶ちません。

そうならないためには、自分の判断基準にできる「基本的な知識」が必要なのです。基本的な知識とは、言い換えれば、金融における「セオリー」です。先ほど述べた、住宅ローンと金利変動の基礎的なメカニズムもそう。その知識を持っていれば、いずれ家を買うタイミングが来たとしても、偏った情報に惑わされず、その時折の金利情報を見て正しい判断ができるはずです。

◆お金の知識は「タイパ」で考えてはいけない

SNSを完全には否定しません。しかし、SNSは一次情報を得るには適していますが、深掘りしたり、一次情報を取り巻く環境などを知ることには、あまり適していないと思います。深掘りするなり、取り巻く環境を広く知る場合には、新聞やニュース、専門誌・紙などのオールドメディアの活用も考えるべきでしょう。

そしてもう一つ私が伝えたいのは、金融領域に関しては「タイパ思考を持ってはいけない」ということです。お金の基本は、タイパを求める行動ではほぼ知識の習得がままならないと、私は考えています。

幸いにして、パソコンやスマホからでもお金の「基本的な知識」を習得することは可能です。ちょっと時間がかかりますが、少しガマンして投資や資産運用に関する本を1冊ガマンして読んでみてもよいはずです。

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