止まらない中国人の密漁…「捕まえてみろ」伊勢海老やアワビなどの“漁果”をSNSで自慢――ニュース傑作選
日刊SPA! / 2024年12月30日 8時44分
女性が中国語で「カニがいる」と叫んで仲間を呼び、手に持ったトングでカニを採っている。彼らが持っている網には、すでにたくさんの貝が入っていた。
そこから100mほど離れた場所では、潮が引き砂泥地が広がっている。ここも立ち入り禁止エリアであるが、複数の中国人が次々とフェンスを乗り越えハシゴを下り、慣れた手つきで砂を掘り始めていた。
この日は地元の小学生が自然学習のため同所を訪れていたが、お構いなしに黙々と潮干狩りを続けている。記者が彼らに日本語で話しかけると、「日本語わからない」と日本語で返された。
◆警察や海上保安庁とも連携し見回りを行っているが…イタチごっこのワケ
同市の行政関係者は語る。
「堤防への一般人の立ち入りは禁止されています。老朽化の影響もあり、よじ登ったりすることは絶対にやめてほしいのですが……最近は小さな子供を連れて海岸に下りてしまっている人もいます。先日も海上保安庁の見回りが行われましたが効果がない。海岸に下りるハシゴも、誰が設置したのかわかりません」
海上保安庁は環境保護や生態系保護の観点から稚貝や稚ガニの捕獲を自粛するよう求めているが、「大きな捕獲網や金属の仕掛けを使って、根こそぎ採ってしまう人も多くいます」(同)という。
また同所に設置された「浦安市三番瀬環境観察館」のトイレでは、貝やカニを洗ったり、体についた砂や泥を洗う者が多く、設備が頻繁に砂詰まりを起こしているという。
行政関係者は警察や海上保安庁とも連携し見回りを行っているが、イタチごっこに終わっていると肩を落とす。それもそのはず、密漁に際し、警察の見回りや潮見、無料駐車が可能な場所の情報などは小紅書などで細かく共有されているのだ。
友人に中国人密漁者がいるという日本人は話す。
「友人は毎年、禁漁区域に潮干狩りに行っています。家族や、友達同士で車で行くこともあるそうです。ただ、2年ほど前までは警察や行政の監視がなかったのですが、最近は見回りも増えてきたため慎重になっているとか。立ち入り禁止区域に入る際は入り口を複数押さえ、見張り役を置く。そして、どちらから侵入するかを決めたりしているようです」
年々、厚かましさを増す密漁者を阻止できる日は来るのだろうか……?
取材・文・撮影/週刊SPA!編集部
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