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マルチな活躍続く“イケオジ”53歳、津田健次郎。「早く他人から評価されたい」若手世代に思うこと

日刊SPA! / 2025年1月1日 8時54分

オリジナルの物語で、シリーズを知らない人でも独立して楽しめますし、実写シリーズにつながる前日譚でもあり、知っている人は「おおー!」となります。特に最後のほうにカタルシスがあったりして、すごく丁寧に脚本化されていると感じました。

――ウルフにはどんな印象が?

津田:一見するとすごくクールでワイルドで、圧倒的に強そうな感じなんですけど、その実メンタル的には、人間臭いというか、幼いというか。未成熟な部分がひとつポイントかなと思いました。

◆大役を任された小芝風花さんは「違和感のない素敵な声」

――未成熟な部分がポイント。

津田:簡単にいえばダダっ子のような部分がある。心の狭いところが面白いなと思いました。

神山健治監督(『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズ、『東のエデン』)は「ちょっとウルフは嫌われるキャラクターかもね」とおっしゃっていたんですが、「そうでもないんじゃないか、面白がってもらえるんじゃないか」という気がしました。

――“ダダっ子”という表現が頷けます。

津田:人間的に小さい部分が、僕も含めてですけれど、観てくださる皆さんもお持ちの部分かもしれないと思いました。あまり立派な人だと、崇めるだけで終わってしまいますが、自分たちの生きている地平にいそうな、欠陥のあるキャラクターなのが面白いと感じましたね。

――ベテラン陣に囲まれて、俳優の小芝風花さんが王女ヘラという大役を任されました。作品が始まった途端、「すごい!」といい意味で非常に驚いたのですが、津田さんは小芝さんのヘラにどんな感想を持ちましたか?

津田:アフレコでご一緒はしていないのですが、躍動感があり、それがしっかり音となってアニメーションに乗っかっていました。フレッシュな感じがすごくあって、違和感のないステキな声でした。違和感がないというのは、とても大事な要素のひとつだと思います。

◆「評価される」ことより大切だと思うこと

――もともと声の仕事で大活躍されてきました津田さんですが、ここ数年、俳優業などを含めて、さらに引っ張りだこです。そんな津田さんから、「現在、自分は正当に評価されていない」「現状が不満だ」と感じている年下世代に何かアドバイスをもらえませんか?

津田:人に認めてもらうとか、評価というものは、一番最後に来るものだと思います。つまり頑張っているときとのタイムラグがある。だから積み重ね続けるしかないと思います。

それに、評価云々よりも、自分自身が何をどれだけできたのか、やっているのかのほうが大事かなと。当然、そこには出会いや、もろもろのタイミングも大いに作用してしまうとは思います。ただ、そうしたタイミングも出会える確率を上げていくことは可能なんじゃないかと思います。

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