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交通事故で「意識不明の重体」から生還した28歳女性。障害を持っても“くじけない”理由――仰天ニュース傑作選

日刊SPA! / 2025年1月6日 15時45分

 そうした平穏な日々を早く取り戻したいという思いで、リハビリに臨んだのを覚えています。病院内のリハビリでは私と同年代の人はいなくて、高齢者が多かったため、もう少し近い年代の人と切磋琢磨したいなという思いがずっとありました。ふと振り返ったとき、私にとっては同年代の子たちと一緒に動いたりすることのできるお芝居が、リハビリに相当すると気づいたんです。

 もちろん事故以前もお芝居には真剣に取り組んできたつもりですが、それに加えて、復活へ向かっていく証や決意のような意味を持ち合わせたことは、大きな意味があったかもしれません。

◆事故以降の人生は“アナザーストーリー”

――事故の前後で変わった価値観、あるいは気づくことができた気持ちなどについて伺えますでしょうか?

新井:周囲にいてくれる人の支えに改めて気づくことができました。ICUを出てからは、毎日同級生が代わる代わるお見舞いに来てくれて、友人と一緒にまた外で遊んだり他愛もない話をしたいという思いがリハビリを前向きにさせてくれたのは、間違いありません。

 私は母子家庭で育ったのですが、母には女手一つで育ててきた娘のショッキングな姿を見せることになってしまいました。母は私の介護のために仕事を辞める選択をしました。深い愛情を感じるとともに、「必ず復帰して、幸せな姿を見せて安心させるんだ」と決意しました。

 いつ死んでもおかしくないほどの傷を負った私は、事故以降の人生をある種の“アナザーストーリー”として捉えています。今、生かされているからこそ、自分の人生に意味があったと思えるよう、表現活動をしていきたいと考えているんです。

◆「身体障害4級、精神障害3級」という等級になって

――今、人生において何かに挑戦することを躊躇っている人も多いと思います。そうした人たちに、もし言葉を掛けることができるとしたら、どうなりますでしょうか?

新井:事故によって、私は身体障害4級、精神障害3級という等級になりました。芸能界はきらびやかで、障害を持った人が活躍する絵を普通はなかなか想像できないかもしれません。芸能界に限らず、あるいは心身に障害を負わずとも、何かに躊躇して諦めている人は多いでしょう。

 ただ、私は絶対にくじけません。表現活動を通して、くじけない姿を発信していきたいと思っています。そして、私が自ら一歩踏み出して、「一緒に頑張ってみませんか?」と語りかけられるような、そんな存在になりたいと思っているんです。

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