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混雑する電車内、子連れのママが席に座ろうとしたら若い男性が“横取り”「あの場では忠告はできなかったけど…」

日刊SPA! / 2025年1月11日 8時54分

 もしかしたらその男性も、私のように外見上には見えないものを抱えていたのかもしれません……」

 守屋さんは、そのトラブルに遭ってからは、常にヘルプマークを持ち歩き、体調が優れないときもなるべく優先席には座らないと心に決めたそうだ。

◆電車内で赤ちゃんを抱っこして立っていると…

 堀田沙耶香さん(仮名・30代)は、生後3か月の息子と夫、実母、堀田さんの妹、その1歳半の子どもを連れて、地方から東京に向かっていた。

「母の兄が体調を崩して入院しているとの知らせを受け、高齢ということもあって最期になるかもしれないと会いに行ったんです」

 子どもが小さいことから通勤や帰宅ラッシュの時間にあわないように移動していた堀田さんたち。しかし、電車内は混んでいたという。

「席は空いていませんでした。私は息子を抱っこし、ベビーカーはたたんで夫が持ち、妹も抱っこひもで子どもを抱えていました」

 すると、立ちっぱなしだった堀田さんたちの様子を見ていた老夫婦が、「私たちはもう降りるからどうぞ」と声をかけてきたのだ。堀田さんたちは「ありがとうございます!」と言って、座らせてもらうことにした……。だが、そのとき……。

◆席を横取りする若い男性に“忠告”したかった

「正直、本当にありがたかったので妹や母と座ろうと話していると、どこからか10代くらいの若い男性が来て、スッとその席に座ったんです。私と妹は『は?なぜ?』と顔を見合わせて、その男性のことを見ていました」

 男性は悪びれた様子もなく、ずっとスマホを触ったまま下を向いていたそうだ。

「老夫婦と私たちのやり取りを聞いていなかったのか、聞こえなかったのか、知らん顔でした。かなり腹が立って、言おうかと思ったのですが……」

 その場にいた周りの人たちも「何で?」という顔でその男性をにらんでいた。その男性が居づらくなっていると感じ、忠告はできなかったという。

「本音を言えば、妹が10キロぐらいの子どもを抱っこしたまま立っていたので、妹に座ってほしくてその男性の隣に座るように促しましたが、結局、気まずくて誰も座りませんでした。席を譲ってくれた老夫婦のご厚意を無駄にしてしまったことだけが悔やまれます。あの場では忠告できなかったけど……」

 堀田さんは、“あの男性”に「この場を借りて一言だけ伝えたい!」と怒りをあらわにする。

「そういうことをすると、後で自分に返ってくるよ!」

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

―[乗り物で腹が立った話]―

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