「いずれ強制的に出ていかされると思っとったわ」大阪万博の裏で進む“浄化作戦”。追いやられる住人たちに聞いた本音
日刊SPA! / 2025年1月27日 8時54分
大阪万博開催による浄化作戦は“夜の街”にも及ぶ。10月には京橋と堺東のピンサロなど3店舗が一斉摘発された。
花博でも同様に風俗店が狙い撃ちされて大阪市内のソープランドが全面廃業となった過去がある。今、何が起こっているのか、風俗専門の広告代理店の代表者に話を聞いてみた。
「今回の万博を警察当局がどう見ているのか、’24年の動向から推察できます。夏に富山県警と神奈川県警が風俗店経営者を呼び出して聞き込み調査をした結果、浮き彫りになったのが風俗店とスカウトの蜜月関係。スカウトバックは足がつかないようにレターパックで郵送するとか、専用のアプリを通じて情報を共有するとか、当局が詳細を把握したわけです」
この情報を基に風営法が改正され、スカウトやホストの規制が厳格化される見通しだ。同氏によれば「大阪市内の風俗店の9割がスカウトに依存。特に万博が開催される大阪は真っ先に手入れされる地域で、風俗店は戦々恐々としている」という。改正の内容次第では潰れる店も現れるだろう。
「現在の刑罰はスカウトのみ。それを今度の改正で風俗店側も対象とするようです」(同)
さらに、円安に加えて、万博開催で訪日需要が高まる外国人客も懸念材料だという。
「最近、大手風俗サイト運営会社に警察によるガサ入れがあった。表向きは求人に関しての調査でしたが、同社が運営する外国人客向けの風俗サイトを問題視したんです。外国人客を増やそうとする動きに対する警察の牽制なんじゃないかと言われています」(同)
◆“ちょんの間”にもインバウンドの波は押し寄せているが…
外国人客の受け入れが進むのは“表風俗”だけではない。飛田新地や松島新地といった“ちょんの間”も外国人客が普通に遊ぶようになりつつある今、万博による浄化の波が迫っている。
夜の20時過ぎ、九条駅で降り、住宅街の一画に位置する松島新地を訪ねた。日曜日で人通りこそまばらだが、開いている店は多い。
ピンク色のあやしい光に吸い寄せられるように店を覗くと、女性の脇には英語や韓国語で手書きされた案内が張られていた。
松島新地では’24年10月、ホストの売掛金が払えなくなった女性客に買春させたとして、料亭5軒の経営者と系列のホストらが逮捕された。この一件は、裏風俗のある事情が複雑に絡んでいる。
「裏風俗だから風俗求人誌の掲載は不可。厳禁と言われながらホストやスカウトに頼るのはそんな事情からです」(元松島新地の料亭店主)
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