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「3000万円の退職金」を投資で溶かした50代男性の後悔「数百万円の借金を肉体労働で返済する日々です」

日刊SPA! / 2025年1月31日 15時53分

「投資の勉強会に参加すると、話題になっているのが『暗号資産(仮想通貨)』でした。自分もつられて取引を行うようになり、さらに資金をもっと動かすために信用取引もはじめて。一度で動かせる資金が多くなり、調子がいいときは1日で50万円近く利益が出た日もありました。この高いギャンブル性にハマってしまい、寝る間も惜しんで取引を行うようになったんです」

もともとギャンブル好きだった神田さんは、会社員時代では考えられないお金が動く取引に夢中になったそうだ。しかし、当然ながら損をした時のダメージも大きい。神田さんは、仮想通貨や信用取引の罠にまんまとハマったという。

「仮想通貨は株より得られる情報が少ないので、リスクはつきもの。1週間で数百万儲けるケースもあれば、それ以上に損をする日も出てきた。また、睡眠時間を削って取引や勉強をしていたので、意識が朦朧とし、何がなんだか分からなくなり、無謀な取引も行うようになっていました。1年目に稼いだ500万円はすぐに溶け、焦りによって悪い取引を進める悪循環に陥っていたんです」

◆数百万円の借金を肉体労働で返済する日々

どこかで取引を辞めて冷静になるべきだったと、かつての愚行を遠い目で振り返ってくれた。

「信用取引で1000万以上ツッコんだ某IT企業は、決算発表でストップ安する事態に。また、過去に取引があってこれ以上は収益が上がらないと思っていた企業には、空売りで多額の資金を注ぎ込んだのですが、新規事業を発表して株価がドンドン上がっていく。資産は減る一方で眠れない日々が続きました。なのに、株式市場がオープンするとまた多額の取引をして……もはやギャンブル中毒者と同じ状態でした。結局、株の取引で資金は全額焦がした上に『FX(外国為替証拠金取引)』にも手を出していて、借金を負うハメに。頼みの綱だった仮想通貨も、急激な値上がりで利益を上げている人を尻目に自分は取引がうまくいかなくて……。最終的に、信用取引を続けるために金融機関からも借り入れをして、数百万円の借金が残ることになりました」

こんなことなら、早期退職なんてするのではなかったと後悔しているそうだ。

「もともといた会社は業績が持ち直して、現在は好調なようです。いま思えば、あと数年間はしがみついてでも会社に残るべきでしたよ。いまは、ひとまず金融機関にお金を返すため、親に頭を下げて実家に帰り、肉体労働で汗を流しています」

堅実に生きるか、熱を帯びた瞬間に生きるか、どちらに価値を見出すのが正解なのか。いずれにしても、一度限りの人生だからこそ、後悔がない選択肢を選びたいものだ。

<TEXT/高橋マナブ>

【高橋マナブ】
1979年生まれ。雑誌編集者→IT企業でニュースサイトの立ち上げ→民放テレビ局で番組制作と様々なエンタメ業界を渡り歩く。その後、フリーとなりエンタメ関連の記事執筆、映像編集など行っている

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