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「やっぱり東京に戻りたい」農村の生活になじめない妻と2年で離婚。東北にUターン移住した45歳男性の後悔

日刊SPA! / 2025年2月4日 15時53分

◆農村の生活に妻が馴染めず、移住からわずか2年で離婚することに

「妻には経理などの事務をやってもらい、農作業は私と父親で行っていました。でも、実家では買い物も車でないと行くことができず、妻にとっては気の許せる友人もいなかった。

 息子2人が通う小学校ではママ友グループがすでに出来上がっており、転入組でヨソ者の妻はその輪に入れませんでした。そのため、家族以外に交流する人がまったくおらず、精神的に参ってしまったんです」

 妻は「やっぱり戻りたい」と弱音を吐くようになり、夫婦で何度も話し合った。ただし、父親は里村さんを後継者として周囲に紹介しており、その状況で再び地元を離れる決断は下せなかった。

 彼も以前と違って笑顔が消え、明らかにおかしい妻に「ここに残って自分を支えてほしい」とは言えず、最終的には離婚に至る。子供は妻が引き取ることで合意し、移住からわずか2年で離れることになってしまった。

「農家の仕事は忙しく、夜も組合の集まりや同業者との交流で家を留守にすることが多かった。首都圏以外で暮らした経験のない妻に負担をかけしてしまい、夫としてのケアも不十分でした。

 そこは申し訳なく強く感じているし、私がちゃんとフォローできていれば違う結果になっていたかもしれません。正直、実家に戻らなければ……と考えたことは何度もあって、この決断に関しては後悔のほうが大きいですね。

 ただ、人前では愚痴は一切吐かないようにしています。もし両親の耳に入ってしまうと、離婚したことにますます責任を感じてしまうでしょうから」

◆久々に会った息子たちのそっけない態度にショック

 ちなみに妻子とは離婚後もLINEで連絡を取り合っていたが、コロナ禍の影響で3年以上会うことは叶わなかった。その影響で次第に疎遠となり、里村さんが面会を希望しても予定が入っているのを理由に断られることが続いた。

 それでも昨年と一昨年の冬に会う機会はあったが、息子2人はすでに高校生、中学生に成長。会話もあまり続かず、面会時間は予定を切り上げて終わった。

「子供たちの態度が他人行儀というか、義理で一応父親に会っている気がして辛かったですね。私が取った行動の結果と言えばそれまでですが、自分が思い描いていた家族で田舎に住んで……という将来像とは180度違う姿になってしまった。

 地元には飲んで一緒に騒げる友達は多いけど、先走りすぎたかもしれません。妻はもともと自己主張をするタイプではなく、私の地元に移り住むのは反対でも言い出せなかったのかなって。今さら口にしたところで仕方ないですけどね」

◆退職・移住・就農で生活が激変するのは当たり前

 そう言って遠くを見つめる里村さん。退職に移住、就農のうち、どれか1つだけでも夫婦にとっては大きな問題だ。それが3つ同時となれば生活環境が激変するのは当然で、新たな問題が起きないわけはない。

 後になって「やっぱりダメだった」では取り返しがつかない。まずは退職する前に本当に後悔しないか、その先のビジョンに対するリスクがどの程度あるのかしっかりと考慮すべき。

 そのうえで夫婦お互いが納得いくまで話し合ったほうがいいかもしれない。

<TEXT/トシタカマサ>

【トシタカマサ】
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。

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