優勝知らぬ「暗黒」浮き彫りに――猛虎党手製のカレンダー

スポニチアネックス / 2017年12月8日 10時31分

「タイガースカレンダー」と大森正樹さん

 【内田雅也の広角追球】熱烈な阪神ファンで、独自調査のデータを基にした手製カレンダーを毎年作成しているデザイン研究家、大森正樹さん(50=兵庫県芦屋市、会社員)による2018年度版がこのほど完成した。

 新たな試みとして、阪神の過去9度の優勝(1937年秋、38年春、44年、47年、62年、64年、85年、2003年、05年)を経験した選手(優勝シーズンに公式戦出場)を調べあげた。プロ野球初年度1936年(昭和11)から今年までの阪神公式戦1万355試合で、1軍出場選手は754人。うち優勝経験者はちょうど200人だと分かった。

 現役選手で優勝の味を知るのは03、05年を経験している藤川球児、能見篤史、鳥谷敬の3人だけとなっている。

 大森さんは「近年何度か優勝のチャンスはあったが、ことごとく逃してきた。特に08年、10年はもう少しだった。そうすれば今もV戦士と言うか、優勝の味を知る選手がもっと多くいることになるのだが……」と残念がる。

 振り返れば、18年ぶり優勝だった03年や、21年ぶり優勝だった85年も生え抜きの優勝経験者は1人もいなかった。

 調べていくうちに、大森さんは「優勝と優勝の間に深い谷をつくってしまった過去が、いま再現されつつある」と危機感を抱き、何とか表現しようと工夫した。

 カレンダーでは横軸に年度、縦軸に背番号をとり、754人を丸印で配置。背景は黒地にし、優勝経験者200人には優勝年度ごとに黄、オレンジ、緑……など明るい色をつけた。出場試合数に応じて丸の大きさを変えた。「色のある所(山)とない所(谷)が分かれ、優勝の谷間が闇のように黒く浮かびあがります」

 再び優勝経験者ゼロの暗黒時代に陥らないためにも、大森さんは「来年こそ優勝を」と願う。

 カレンダーはA2判2枚組(表裏4ページ)。付録のポスターとして歴代公式戦(1軍)出場選手を出場順に一筆書きした上で虎マークを描いた“路線図”、来年の公式戦日程を球場別の移動で示した“トラ”ベル・カレンダー、全公式戦1万355試合を打順、守備位置別の出場試合数、曜日、得失点などを統計したグラフなどがある。

 大森さんは06年から毎年、テーマを変えて阪神カレンダーを製作している。たとえば2010年度版は過去の月日別の勝敗(引き分け)を積算した上で勝率を書き込むという資料性に富んだ労作だった。当時の成績でいえば、最強日は7月3日(31勝12敗1分け、勝率7割2分1厘)、最弱日は9月12日(12勝26敗1分け、3割1分6厘)だった。この成績はその後も継続して集計し、18年度版カレンダーにも付記されている。

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