川口能活「リスペクトし過ぎるな」 衝撃受けた“バティゴール”の教訓

スポニチアネックス / 2018年4月17日 12時3分

98年W杯フランス大会アルゼンチン戦で川口をかわし、先制ゴールを決めるバティストゥータ(AP)

 ◇【レジェンドからの言葉(2)】川口能活

 98年から4大会連続でW杯に選出されたのが日本が誇る守護神の川口能活(42=J3相模原)だ。スーパーセーブで何度もピンチを救ったGKが衝撃の一発を振り返るとともに、世界的ストライカーへ対峙(たいじ)する際の心構えを語った。

 川口にとって今も大きな財産となっている、衝撃の一発がある。

 「ワールドクラスの選手だなというのを痛感した瞬間でした」

 日本がW杯に初出場した98年フランス大会。当時22歳だった川口はその歴史的瞬間をピッチ上で迎えた。初戦はスター軍団のアルゼンチン。その中に世界的ストライカーのバティストゥータもいた。

 0―0の前半28分。バティストゥータにボールが渡る。川口は分析ビデオで目に焼き付けていた強烈なシュートを想定して身を投げ出した。すると相手は瞬時に判断を変え、ループシュートでネットを揺らした。

 「そこで判断を変えるのか…」

 初めてのW杯。「挑戦したかった舞台に立てた喜びがあった」という川口は、世界トップの選手に対し臆することなく、果敢に駆け引きを仕掛けた。その姿勢が数々の好セーブを生み、23本のシュートを浴びながら失点はわずか1に抑えた。結果は敗戦だったが、世界基準を体感したことが何よりの収穫だった。「自分のスキル向上に本当に良い経験になった」とその後のレベルアップにつなげた。

 GKで日本選手として初めて海を渡り、自身3度目のW杯となった06年ドイツ大会。クロアチア戦では、0―0の前半21分にスルナのPKを阻止した。「シュートに対する反応とか、彼らが悔しそうな顔を見るとさらに闘争心が湧いてくる」。相手が格上であればあるほど燃え上がる本能。「勝ちにはつながらなかった」と残念な思いもあった一方、4年に一度の祭典は「プレッシャーもあったけど楽しんだ」。だからこそ、スーパーセーブも出た。

 ロシア大会ではポーランドはレバンドフスキ、セネガルはマネと世界的ストライカーが日本を待ち受けている。川口は「リスペクトしつつも、し過ぎないで彼らに挑む。彼らのシュートを防いだときの喜びというのを常に頭にイメージする」と、自身の経験を重ね、守護神の“後継者”たちへの期待を口にした。

 加えて西野新監督は川口が17歳のとき、U―19日本代表に飛び級で抜てきしてくれた指揮官でもある。96年アトランタ五輪ではともに「マイアミの奇跡」を演じた。「勝負に対してシビアな決断をする方。勝負運も持っていますし、僕はやってくれると信じている」。手腕を知り尽くしているだけに、川口は恩師の“奇跡再現”を信じて疑わない。

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