1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. スポーツ
  4. 野球

甲子園の申し子、大学中退…西武・岸 “酸いも甘いも知る男”に漂うブレークの予感

スポニチアネックス / 2021年6月11日 9時1分

1日の巨人戦7回無死、プロ初安打となるソロ本塁打を放ち、笑顔の岸

 プロ初安打、しかもそれが本塁打…。まさかその場に自分が立ち会えるなんて思ってもいなかった。西武2年目の岸潤一郎外野手(24)が1日の巨人戦の7回に一発を放った。現在、巨人を担当している記者は、東京ドームの記者席からダイヤモンドを一周する姿を感慨深く見つめた。

 記者が拓殖大野球部2年の時に鳴り物入りで入部してきたのが岸だった。明徳義塾で1年から主力として活躍し、甲子園に4度出場。3年時にはエースで4番で主将と名門の大黒柱として活躍し、U―18日本代表にも選ばれた。「甲子園の申し子」と呼ばれた岸が入部したことにより、グラウンドには練習日でも取材や見学に人が訪れるようになったことを覚えている。

 高校野球の聖地を沸かせた男はすぐに大学野球の聖地を踏んだ。当時は東都1部でリーグ戦の舞台は神宮球場。1年春は主に「3番・DH」で出場していた。しかし、右肩や右肘の度重なる負傷もあり、リーグ戦の出場はこの1シーズンだけ。リハビリや思うようなプレーができない苦しみは相当あったのだろう。学年が上がるにつれて岸が自主練習をする姿を見かけなくなっていった。グラウンドより寮で顔を合わせる時間の方が増えていき「野球なんておもんない…」と漏らすように。3年秋で退部し大学も辞めてしまった。

 だが、岸は表舞台に戻ってきた。四国IL・徳島を経て19年ドラフト8位で西武に入団。入団祝いの連絡をすると「今、めっちゃ練習してるんですよ」と返ってきた。通算18打席目でようやく灯した「H」のランプ。注目度の高い巨人戦でやってのけるのが岸らしい。「ずっと打てていなくて、それでも使ってもらって、何とかしたいという気持ちが強かった。一本出て楽になった」と3日の同戦では猛打賞をマークするなどブレークを予感させている。

 「大学の時間も、今となっては必要な時間でした」と岸。酸いも甘いも経験した男は簡単にはへこたれない。プロの世界で、もっと輝いてくれるはずだ。(記者コラム・小野寺 大)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング