北口榛花 今季初戦V発進!最終で逆転の“必勝型”「最後は気持ちだけ」もトレードマークの笑顔満開
スポニチアネックス / 2024年4月28日 5時32分
◇陸上ダイヤモンドリーグ第2戦(2024年4月27日 中国・蘇州)
女子やり投げの昨年世界選手権女王の北口榛花(26=JAL)が今季初戦に臨み、最終6投目で62メートル97をマークして優勝した。7位で迎えた5投目に61メートル44を出して2位まで浮上し、最終投てきで逆転する必勝パターンで通算7勝目。既にパリ五輪出場権を獲得しており、悲願の金メダルへ最高のスタートを飾った。男子110メートル障害で泉谷駿介(24=住友電工)は13秒23で2位。男子100メートルの桐生祥秀(28=日本生命)が10秒37で8位だった。
花の都へ、金メダルへ、号砲を告げる放物線を描いた。最終6投目。北口は観客の手拍子を求めて助走を始め、右腕を体いっぱいに振った。高く、そして鋭く夜空を切り裂いたやりは誰よりも遠くに飛んだ。62メートル12で首位だったライバルのリトル(オーストラリア)を85センチ上回り、逆転に成功。今季初戦から、トレードマークの笑顔が満開だった。
「試合運びは最悪だった。最後は思い切りいこうと、気持ちだけで投げた」
手探りの展開だった。前半3投目までは58メートル93を出すのが精いっぱい。さすがに投てき後には苦笑いを浮かべた。それでも、世界女王は5投目に今季初の60メートル超えで7位から一気に2位まで上がり、真骨頂のラスト1投で勝負強さを発揮。4位から最終投てきで大逆転劇を演じた昨年の世界選手権をほうふつさせる必勝パターンで華々しく制した。
この日のメンバーは強敵ぞろい。自身の日本記録67メートル38を上回る実力者が3人もいた。「何度も五輪シーズンを経験し、この年に合わせてくる怖さを感じている」と語るように、ライバルたちとのつばぜり合いが始まっている。その中でも、頂点に立てたことは大きな収穫となった。
次戦は帰国後の5月5日の水戸招待。夏の主役候補が、一気にギアを入れた。
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