欧州5大リーグ過去の無敗王者は…レーバークーゼン独1部初の歴史的快挙 なるか史上初“無敗欧州3冠”

＜レーバークーゼン・アウクスブルク＞ドイツ1部史上初のシーズン無敗優勝を達成し喜ぶレーバークーゼンイレブン（AP）

　サッカー・ドイツ1部（ブンデスリーガ）悲願の初優勝を果たしたレーバークーゼンが18日、最終節となる本拠アウクスブルク戦に2―1と勝利。28勝6分け0敗の勝ち点90という圧倒的な成績を残し、ドイツ1部史上初のシーズン無敗優勝という歴史的快挙を達成。欧州最長記録更新中の公式戦無敗も「51」まで伸ばし、クラブ初の“欧州3冠”へ弾みをつけた。

　ドイツ1部初の無敗王者が誕生。欧州5大リーグでは7クラブ目の快挙。過去無敗王者はプレストン・ノースエンド（1888―89）、ビルバオ（1929―30）、レアル・マドリード（1931―32）、ACミラン（1991―92）、アーセナル（2003―04）、ユベントス（2011―12）のみだった。

　最初の無敗王者となったプレストン・ノースエンドは、1888年にイングランドで記念すべき初の全国統一リーグが設立された初代王者に輝き達成。当時は12チーム制で22戦して18勝4分けという成績だった。次に英1部で無敗優勝を飾ったのは、プレミアリーグ創設（1992年）後の03―04シーズンを制したアーセナル。38戦して26勝12分けの勝ち点90を獲得。30ゴールを挙げ得点王に輝いたフランス代表FWアンリをはじめ、フランス代表MFヴィエラ、オランダ代表FWベルカンプ、フランス代表MFピレスなどの豪華メンバーは“インビンシブルズ（無敵のチーム）”との愛称がつけられ伝説となった。

　スペイン1部はビルバオが29―30シーズンに初無敗王者に輝く。しかし当時は10チーム制の12勝6分けという成績で初優勝を手にした。そして、この快挙の2年後にレアル・マドリードが記念すべき初優勝。だがこちらも10勝8分けと試合数が少ない中での無敗優勝だった。

　イタリア1部（セリエＡ）ではACミランが91―92シーズンに初めて達成。当時は18チームで構成されたリーグで、フリット、ファン・バステン、ライカールトの“オランダ代表トリオ”を擁し22勝12分けで無敗優勝を飾った。そして、最も直近となる無敗優勝は11―12シーズンのユベントス。23勝15分けと引き分けがやや多めだったが、38試合でわずか20失点という鉄壁の守備力で20チーム制移行後は初という快挙を達成した。

　フランス1部ではいまだ無敗王者は不在。ドイツ1部もこれまでBミュンヘンなどが1敗での優勝（1986―87、2012―13）を経験したのみだったが、ついにレーバークーゼンが歴史の1ページを刻んだ。

　そしてレーバークーゼンの“伝説”はまだ続く。次は2つ目のタイトルを目指し22日に欧州リーグ（EL）決勝でアタランタ（イタリア）と激突へ。今季最後の公式戦となる25日にはドイツ杯決勝で2部カイザースラウテルンとの対戦が待ち受けており、クラブ史上初の“欧州3冠”にも期待が高まる。さらに過去、欧州カップ戦出場クラブが1シーズン全公式戦を無敗で終えたチームは存在しないため、シーズン無敗の“欧州3冠”という前人未踏の快挙なるか注目が集まる。