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パドレス・ダルビッシュ日米通算200勝!野茂、黒田に続き3人目 先発だけでは史上初

スポニチアネックス / 2024年5月21日 1時33分

日米通算200勝を挙げ、ファンの声援に応えるパドレス・ダルビッシュ(ロイター)

 ◇ナ・リーグ パドレス9-1ブレーブス(2024年5月19日 アトランタ)

 パドレスのダルビッシュ有投手(37)が19日(日本時間20日)、敵地でのブレーブス戦で7回2安打無失点、今季最多の9奪三振の快投。今季4勝目で、野茂英雄、黒田博樹に次ぐ史上3人目の日米通算200勝(日93、米107)を挙げた。日本投手ではNPBのみも含めて27人目の大台到達も、全て先発での200勝到達は史上初。15年の右肘手術など数々の困難を乗り越えた右腕が、自己最長の25イニング連続無失点とするなど、さらなる進化を続けながら、節目の勝利を手にした。

 エアコンの効いたクラブハウスでも、熱投の余韻は続いた。湿度81%と高温多湿の米国南部アトランタでのメモリアル勝利。「ちょっと暑すぎて…。タオル取ってきていいですか」。取材を中断するほどの大汗でも、ダルビッシュは笑顔だった。

 「とりあえず200に届いたのでちょっとホッとしています。気が遠くなるような数字。よく頑張ったなと思います」

 前日の雨天中止でスライド登板。蒸し暑さの中、前回登板だった12日ドジャース戦で平均94・8マイル(約152・5キロ)だった直球は、平均93・6マイル(約150・6キロ)と約2キロも遅かった。だが、変化球を軸に7回2安打無失点。昨年307本塁打の強力ブレーブス打線から、7つを変化球で奪った9三振は今季最多だった。「成績を残すというところじゃなく、いろんな変化球、こんな球を投げたいというのがずっとやっている動機」。スライダーでも球速や変化量を変え「細分化すれば20種類以上はあるんじゃないか」と11種類ともされる球種を武器に戦った、プロ20年を象徴する投球だった。

 04年ドラフト1巡目で日本ハム入り。「本当に練習したくない人だった」という若手時代の転機は、2年目の06年6月13日のヤクルト戦だった。7点の援護を受けたが4回1/3で6失点降板。「もう(このままでは)無理だと思った。このままズルズルいって1軍半とかになると」。宿泊先の東京ドームホテルに戻り行動に出た。サプリメント会社に連絡し、肉体改造と意識改革に着手。その06年から6年連続2桁勝利し、11年オフに海を渡った。

 15年には右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)。それでも「僕は楽しかった。もう一回いろんなことが勉強できた」とトレーニング、栄養学を突き詰め、練習方法や栄養摂取のタイミングなど、全てにこだわった。4月、首の張りでの負傷者リスト入りも転機にした。「もう一回、勉強し直すというか、15年に何をやっていたのか、どんな食べ物をとっていたのか見直した」。スマートフォンに全て記録する過去の食事を見返し、食事とサプリメントを全面変更。体脂肪を短期間に約3%落とし、復帰後は4戦全勝。無失点を自己最長の25イニングに伸ばした。

 前回のドジャース戦に続き7回2安打無失点。大リーグ公式サイトのサラ・ラングス記者によれば、1901年以降、2試合連続7回以上2安打以下は1905年のサイ・ヤングの38歳に次ぎ、37歳277日のダルビッシュが2番目の高齢だった。最高の投手を称える賞に名を残す、伝説の投手以来の好投だった。

 8月に38歳。次の目標を「201勝目ですね」とさらりと言った。ウイニングボールも「あっ、ないですよ。そういえば。もらっていない。まあ大丈夫です」。単なる通過点と言わんばかりだった。(笹田幸嗣通信員)

 ≪4登板連続無失点 37歳以上では2人目≫今年8月に38歳となるダルビッシュは今季の大リーグでは5番目の高齢投手。先発に限れば、41歳のバーランダー(アストロズ)、40歳のモートン(ブレーブス)に次ぐ3番目だ。1901年以降、37歳以上の投手が4登板連続(5回以上)無失点を記録したのは2005年のケニー・ロジャース(レンジャーズ)に次いで2人目。また、同記録は年齢関係なく球団史上初だった。

 ≪史上7位442戦到達≫ダルビッシュが名球会の入会資格となる200勝に日米通算で到達。442試合目の到達は、史上7番目のスピードとなった。日本投手の通算200勝は27人目だが、全て先発勝利で200勝に到達したのはダルビッシュが初めて。また、先発勝利での200勝に限ると鈴木啓示の287勝を先頭に、ダルビッシュが13人目という希少な記録になる。

 ◇ダルビッシュ 有(だるびっしゅ・ゆう)1986年(昭61)8月16日生まれ、大阪府羽曳野市出身の37歳。東北高から04年ドラフト1巡目で日本ハム入団。沢村賞を1度、MVPを2度獲得し、3度のリーグ優勝に貢献した。09年WBCでは胴上げ投手。11年オフにレンジャーズと契約し、17年7月にドジャース、18年2月にカブス、20年12月にパドレスへ移籍した。23年WBCで3大会14年ぶり世界一に貢献。1メートル96、99キロ。右投げ右打ち。

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