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筑波大が天皇杯大学勢初のJ1首位チーム撃破 逆転パリ五輪狙うFW内野の劇的同点弾から町田破る

スポニチアネックス / 2024年6月13日 4時32分

<町田・筑波大>PK戦を制し、勝利した筑波大イレブン(撮影・松永 柊斗)

 ◇天皇杯2回戦 筑波大1-1(PK4-2)町田(2024年6月12日 町田GIONスタジアム)

 2回戦はJ1、J2勢が登場して32試合が行われ、J1の3チームが敗退した。筑波大(茨城)が1―1からPK戦の末に町田を破り、大学勢としてJ1首位クラブから初めて勝利した。社会人北信越1部所属のJAPANカレッジ(新潟)は、名古屋を1―0で勝った。磐田はJ3の宮崎(宮崎)に1―2で屈した。3回戦は7月10日に行われる。

 歴史ある天皇杯で、Jリーグ発足後最大級の番狂わせが起こった。J1首位の町田に挑んだ筑波大が延長を含む120分、PK戦を戦い抜き大きな勝利。大学勢の対J1勢勝利は17年度の筑波大を含め9度目で、その時点のJ1首位チームを撃破するのは初の快挙となった。

 今春のU―23アジア杯で日本のパリ五輪出場権獲得に貢献した2年生エースFW内野航太郎が、1点を追う後半アディショナルタイム46分に起死回生の同点弾を決めた。右クロスを途中出場の2年生FW小林俊瑛が胸で落とし、内野が右足を振り抜いた。「2トップの関係が良くなってきて、俊瑛はシュートを打てる位置に落としてくれる。要求したら完璧なパスを出してくれた」。ボールは相手DFの股を抜き、ネットを揺らした。

 サプライズ的に招集されたU―23アジア杯ではゴールも挙げたものの、五輪前最後の活動となる米国遠征メンバーに内野の名前はなかった。「悔しかったけど、まだ本大会メンバーが決まったわけではない。滑り込むには自分の良さを証明し続けるしかない。大一番にけっこう強いのかなと自分では思っているので、そこは良かった」。フル出場してPK戦も1番手キッカーを務め、右上に豪快に決めて勝利をたぐり寄せた。

 延長後半には相手にPKが与えられるピンチも、3年生GK佐藤瑠星がFWエリキのシュートをビッグセーブ。こぼれ球もしのぎきると、渾身のガッツポーズで喜びを表した。「データでエリキ選手が右に蹴るとあって、信じて飛んだ。天皇杯でJクラブ撃破が自分たちの目標だった」。PK戦でも3人目のキッカーをセーブし、勝利の立役者となった。

 佐藤は熊本・大津高3年時の全国高校選手権で1学年下の小林とともに決勝進出も、現町田の黒田剛監督率いる青森山田に0―4と完敗。相手主将のMF松木玖生(現FC東京)にも得点され準優勝に終わり、高校3冠を許していた。「気持ちが入っていた。リベンジできて良かった」と達成感をにじませた。

 昨年6年ぶりに関東大学1部リーグを制した筑波大は、これまで多数のプロ選手を輩出してきた。17年度天皇杯では、2回戦で当時2年生のMF三笘薫(現ブライトン)が2得点の活躍でJ1仙台を破るなど快進撃。川崎F加入から海を渡り日本代表の主力となった三笘は、天皇杯から大きく飛躍した象徴として大会公式アンバサダーを昨年度から2年連続で務めている。

 チームは試合前、その17年度を含む過去の天皇杯のプレー集を見て士気を高めた。「当時のメンバー15人がプロになっているぞ、と。この試合が選手の人生を変える可能性がある。それを私が言わなくても、選手たちは覚悟を持ってやってくれた」。小井土正亮監督は、教え子達の成長に目を細める。

 エースの内野も「そもそも筑波大学の名前を知ったのが天皇杯。三笘選手のことも知ったし(入学の)決め手の一つでもある。自分と同じように、下の世代にも筑波大学の名を広められると気持ちが高まっていた」。大学サッカーの名門がまた一つ、大会史に新たな1ページを刻んだ。

【敗退の黒田監督 ケガ人続出に怒】

 J1首位の町田が大学の雄に屈した。準備したCKから先制も、後半終了間際に追いつかれる展開。延長後半に獲得したPKはFWエリキがコースを読まれて防がれた。先制点を決めた場面のMF安井をはじめ負傷交代が相次ぎ、黒田監督は「遅れたタックルにカードも出ない。骨折を含めて4人がケガをした。批判覚悟で言わせてもらうが、勝つ負ける以前の問題」と怒りをぶちまけた。

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