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阪神 進路に悩む浜地が父と富士山を見た日「保険かけずに勝負しろ」 父の日に明かす秘話

スポニチアネックス / 2024年6月16日 8時3分

阪神・浜地

 阪神の浜地真澄投手が「父の日」の16日、プロ入りへの分岐点となった父・浩充さんとのエピソードを開かした。親子で「富士山」を見たあの日――。今でも背中を押されたことを忘れていない。(取材・構成=遠藤 礼)

 進路で迷う高校3年生の浜地がプロ入りへ決意を固めたのは、父・浩充さんと「富士山」を見た日だった。

 「僕は大学に進学すると言おうとしてて、ちょうどその時に父から旅行に誘われました。兄と3人で静岡に富士山を見に行って。父から“もう(プロに)行ったらどうだ?”と。“保険かけずに勝負しろよ”と。僕の本心を見透かされてた感じでしたね」

 その年の7月、夏の甲子園を目指して挑んだ福岡大会初戦で優勝候補だった福岡大大濠はまさかの敗退。先発した浜地は8回に4失点を失って3対6で逆転負けを喫した。「初戦で負けたのもあったし、(プロからの)評価も高くなかった。育成で指名があるかどうかぐらいだった。それなら大学に進学しようかと。ただ、本心はプロに行きたかった」

 初戦敗退で夏休みに入り、プロ志望届の提出と大学進学の選択肢で揺れる中、浩充さんから突然誘われた。「真澄、富士山を見に行かんか」。4歳上の兄・真太朗さんと「男3人旅」が決まった。ベランダから富士山を見渡せる宿で背中を押されたことを忘れない。

 プロ入り8年目。26歳になった右腕は結婚もし「父」を語る言葉には実感がこもる。

 「酒造の仕事も朝は早いし、少年野球チームが地元に無くて、チーム自体を作って監督をやったのも父だった。それでもきつい、大変、しんどいとかは全く言わないし聞いた事ない。昔から自分の中での理想像みたいな感じですね」。「浜地酒造」を営みながら、地元の子どもたちのために少年野球チームを立ち上げて、監督も務める父の姿は大黒柱そのものだった。

 「父の日」だからと特別にメッセージを送ったり、贈りものすることはしていない。「常に思ってることなので」。感謝の2文字は常に白球に込めている。プロ入り直前、こんな言葉で送り出された。「帰ってくる場所はないぞ。家じゃ働かせないよ」。父の“導き”で飛び込んだ勝負の世界で、恩返しの快投を重ねていく。

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