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「UFCファイトナイト・ラスベガス93」 平良がメインでTKO勝ち 日本人のUFC連勝記録を6に更新

スポニチアネックス / 2024年6月17日 7時1分

UFCで自身初のメインイベンターを務めた平良達郎(左)。パンチでアレックス・ペレスを攻める(C)Zuffa LLC / UFC

 ◇UFCファイトナイト・ラスベガス93 アレックス・ペレス-平良達郎(2024年6月15日 米ラスベガス・UFC APEX)

 無敗の快進撃を続けるフライ級13位の平良達郎(24=THE BLACKBELT JAPAN)が、UFCでは自身初となるメインで同級5位のアレックス・ペレス(32=米国)と5分5Rの試合で対戦し、2R2分59秒、相手の負傷によりTKO勝ちした。平良のプロ通算成績は16戦全勝。UFCでは22年5月のデビューから6連勝とし、水垣偉弥が12~14年にマークしていた日本人のUFC連勝記録を更新した。

 日本人選手がUFCのメインで戦うのは2017年9月に日本で行われた「UFCファイトナイト117」の岡見勇信以来6年9カ月ぶり。「気負わず、自分で楽しめれば自ずとフィニッシュが来るので、楽しんでいきたい」と話していた通り、大舞台でも硬さは見られなかった。

 初の5分5Rの一戦。ペレスは前に出ながら得意のカーフキック、パンチなど手数を出してきた。これに、カーフキック、アッパーなどで応戦。相手の動きが見えてきた2Rは、2分すぎに左足へのタックルからバックマウントを奪った。ペレスは立ち上がって懸命に逃れようとしたが、平良は右足を相手の左足にかけながらテイクダウン。再びグラウンドでバックマウントになると、レフェリーが割って入った。倒れる際にペレスが右膝を負傷したため、そのまま試合終了。日本人で初めてメインで勝ち名乗りを受けた平良は「アイムハッピー、サンキュー!」と叫んだ。

 今回の一戦は開催日時と対戦相手が二転三転した。フライ級9位(当時)のティム・エリオット(米国)と5月18日に対戦することが発表されたが、エリオットが鼻の再手術をすることになったため、6月1日にジョシュア・ヴァン(ミャンマー)との対戦に変更。そこから再度、会場と相手が変更となり、この日のペレスとのメインに至った。初めてフライ級の上位ランカーと対戦することになり、平良は「おいしい」と捉えていた。準備期間は約1カ月あったことで、対策も十分。「ジャブなどボクシングで取り組んで来たことが出た」と一定の手応えをつかむとともに「でも試合で改善しないといけないと思った」と課題も口にした。

 上位ランカー撃破により、“超新星”と呼ばれる男はフライ級タイトル戦線に名乗りを上げた。大会をライブ配信したU-NEXTで解説を務めた総合格闘家の金原正徳(リバーサルジム立川ALPHA)は「勝ち方の内容もある」と平良の戦いぶりを評価した。戦いたい相手を聞かれた平良は「バントーハ!レッツゴー、タイトルショー」と訴えた。

 世界最高峰の総合格闘技(MMA)団体で、日本人はベルトを巻いたことがない。悲願に向けて、フライ級王者アレクサンドル・パントーハ(ブラジル)の背中が見えてきた。

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