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阪神・前川 掛布超え21歳0カ月で初満塁弾 「目指すべき選手」敵軍“師匠”の前で躍動

スポニチアネックス / 2024年6月17日 5時16分

<ソ・神>初回、先制の満塁弾を放ち、ナインに迎えられる阪神・前川(左から2人目)(撮影・平嶋 理子)

 ◇交流戦 阪神4ー1ソフトバンク(2024年6月16日 みずほペイペイD)

 阪神・前川右京外野手(21)が16日、ソフトバンク戦の初回に、プロ入り初の満塁本塁打を放った。4―1の快勝に導き、借金生活突入の危機を救った。21歳0カ月での満塁弾は、球団では掛布雅之(21歳10カ月)、景浦将(21歳11カ月)らを上回る、歴代4番目の年少記録。岡田彰布監督(66)は「大きいよなあ。クリーンアップに据えたら、ああいう時で一本な」と、チームを巨人と並ぶ2位に浮上させた5番打者を称えた。

 鮮やかな放物線を描いた後、左翼守備に就いた前川は心地よい大歓声を浴びた。三塁から左翼席を埋め尽くした虎党からの「前川コール」。若武者は左翼席、三塁側へ向かって深々と頭を下げた。

 「ホームランを打てると思っていなかった。びっくりした。打った瞬間に“いった”と」

 初回1死満塁で迎えた第1打席。1ボール1ストライクから、石川の147キロの真ん中直球を捉えた。打った瞬間、思わずバットを放り投げたプロ初の“確信満塁弾”。借金生活突入と、今季2度目の同一カード3連敗の危機から救った。

 「母の日はプレゼントを渡した。父の日は渡していないので、これ(ホームラン)をプレゼントにしたい」

 プロ2号アーチは、父の日の一発。昨年のオフには感謝を込めて父・栄二さんに靴をプレゼントし、お金を自分で稼ぐようになった今、「両親のありがたみが分かってきた」と日々実感する。ただ、21歳の息子を思う気持ちが強い栄二さんには「結構連絡をマメにくれる。もうちょっとメリハリをつけて連絡してほしい…」と、愛のこもった注文を付け加えて笑いを誘った。

 「打席に入った時、打ちそうだなと思わせる“目”をされている。目指すべき選手」

 プロ3年目の今季。はっきりと理想の打者を口にするようになった。その選手こそ同じ左投げ左打ちのソフトバンク・中村晃だ。巧みなバットコントロールと選球眼の良さ、そして無類の勝負強さに一目ぼれ。“求愛”ぶりは行動にも表れ、中村晃と同じ帝京出身のチームメート・原口に食事への同席を直談判。打席での心構えなどを学び、この日は同じ左翼で出場。“師匠”の前で躍動した。

 高卒3年目以内での満塁弾は、球団では92年の新庄剛志(現日本ハム監督)以来。21歳0カ月と歴代4番目の若さでマークした。岡田監督は「やっとな、左(投手)の時でも先発したりな。徐々にポジション獲れるように。今がレギュラーポジションを獲る、そういう過程じゃないか」と、確かな成長曲線を描く活躍にうなずいた。

 それでも「今日のことは忘れて、またセンター中心に低い打球を打っていきたい」と前川に慢心はない。残り1試合を残した交流戦では、チームトップの12打点。レギュラー奪取が、現実味を帯びてきた。(石崎 祥平)

 ○…前川(神)が初回、プロ初の満塁本塁打。21歳0カ月の初満塁弾は阪神選手では4番目の年少記録。ドラフト制以降入団の選手では92年新庄剛志の20歳6カ月に次いで2番目に若い。前川は5月31日のロッテ戦でプロ初本塁打。2号以内で初満塁弾は、22年に小野寺が2号で打って以来。近年では12年に新人の伊藤隼太がプロ初本塁打で打っている。

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