広島・島内が自己最多のシーズン73試合ペース 「夏場に向けしっかり投げられるように頑張りたい」
スポニチアネックス / 2024年6月18日 5時47分
広島のセットアッパー、島内颯太郎投手(27)が21日からのリーグ戦再開後もフル回転を誓った。今季消化した61試合のうち、リーグトップの31試合に登板。シーズン143試合換算で自己最多73試合ペースでも、昨季の最優秀中継ぎ投手は動じない。「夏場に向けて、試合数をしっかり重ねていけるように」。経験を生かし、救援陣をけん引する意気込みだ。
島内の歩みは今季も堅調だ。ここまでリーグトップの31試合に救援し、4勝3敗、防御率2・15。ホールド数はリーグ2位タイの17を数える。分岐点は5月だった。3、4月に4試合にわたって失点を重ね、施した投球フォーム修正が奏功した。
「投げる時の腕の位置を高くした。左足を上げた時、顔よりも少し上ぐらいの意識。そうすることで間ができるし、上から(球を)しっかり叩ける」
昨季意識していたことが開幕直後は薄れており、映像を見比べて気付いたという。低い位置のまま投げると、間合いが取れない上に腕が横振りになり、投球がシュート回転してしまう。緩急と奥行きで勝負する島内にとって、左右への制球のブレは死活問題だった。
「高低に行く分はいいけど、悪い時は投球が横にズレる。それだとスタイル的に無駄球になる。今はシュート回転も少ないし、うまくはまっている」
登板62試合で3勝3敗2セーブ、39ホールド、防御率2・31で最優秀中継ぎ投手に輝いた昨季は、交流戦終了時点で24試合に登板。今季はそれよりも7試合多い。シーズン143試合換算で、登板数は自己最多の73試合になるハイペースだ。
「連投したら(登板しない)上がりがあるし、治療を受けたり、酸素カプセルに入ったり、交代浴をしたり…と、完全に休養できる日をいただいている。それが凄く大きい」
新井監督は、選手のパフォーマンス低下につながる疲労やケガに細心の注意を払う。今季は降雨中止が既に5試合を数え、3連投を回避しながら登板を重ねたものの、盛夏に向けて同じペースでの起用は考えにくい。島内自身の変化もある。
「去年は、みんなが試合をしているのに僕だけ休んでいいのか…という気持ちがあったけど、1年間やっていくのに休養は必要。疲れを残すわけにはいかないし、今年は割り切ってできている。それがチームのため、自分のためになると思う」
意識改革。勝ちパターンの8回にも「そこが自分のポジションだと思わないようにしている。少しでも悪ければ奪われる。そう考えた方が緊張感を持って臨める」とし、言葉に力を込めて言う。
「夏場に向け、試合数をしっかり投げられるように頑張りたい」
首脳陣の信頼厚いセットアッパー。フル回転し、首位を走るチームへの貢献を誓った。
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