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伊藤匠新叡王 悔しがる顔が可愛い、激辛ラーメンは苦手、25歳までは酒もやらず…師匠が語る素顔

スポニチアネックス / 2024年6月20日 19時33分

将棋の伊藤匠七段が叡王戦で初タイトルを獲得し、顔を赤くして笑顔を見せる師匠の宮田利男八段 (撮影・小田切 葉月)

 藤井聡太(21)からタイトルを奪取した伊藤匠(21)の師匠、宮田利男八段(71)が喜びを語った。5歳から指導してきたまな弟子の雄姿に感動。初めてのタイトル獲得にもなり、熱い思いを口にした。

 “藤井を泣かせた男”として知られる伊藤が、師匠も“泣かせた”。絶対王者相手にフルセットにもつれ込んだ第5局。宮田は、伊藤も通った東京・三軒茶屋将棋倶楽部で対局を見守った。中盤で劣勢になりながらも流れを引き戻し悲願の初タイトル奪取した愛弟子の勝利を見届けた宮田は「タイトルを獲ってほしいとは思っていたが、今も信じられない。今日は一生思い出に残る一日になると思う」と万感の表情で語った。

 同学年の伊藤と藤井。小学3年の全国大会で対戦し、負けた藤井が大泣きしたエピソードは有名だ。だがそれ以降、藤井は中学生棋士としてデビューし快進撃を続けていく。宮田は「伊藤にとって、藤井さんは大きな目標。生真面目なやつなので、目標が明確なほど真っすぐ進んでいく子。だから伊藤は強くなれた」と話した。強さを求め、ひたむきに進み続けるまな弟子。その姿を誇らしく思っていた。

 出会いは伊藤が5歳の時。当時は幼稚園児が将棋を習いに来ることが珍しかったが、それ以上に「とにかく将棋が好きな子」だと思ったという。初めて来た時から空いた時間は将棋の本を読み、盤や駒に触る姿が印象的だった。「そんなに好きなら、こっちもやったる!って気持ちになりましたね」。時に温かく、時に厳しい言葉をかけてきた。

 師弟の関係は「おじいちゃんと孫」。宮田は「僕が冗談を言った時の、悔しがる顔が可愛い」と笑う。エイプリルフールに四段認定を伝えた小学5年生の時。そして「奨励会に入る前に“将棋で師匠を抜くのはいいが、身長は抜かすな”と言ったことを、今も守っていて偉い」と伊藤に話した昨年。「その時“くそー!”って顔するんだけど、小さい時と変わらなくて。可愛くてついつい…」とほおをゆるめた。

 勉強もでき、頭の回転も早い。中3の12月に三段リーグ入りを決めた際には、翌年4月の来期開幕の間に高校を受験し、理系の超難関校に合格した。回転の早さは日常生活でも発揮。2020年3月に伊藤が西山朋佳女流3冠(28)と三段リーグで対戦した際、宮田は気合を入れるため「負けたら激辛ラーメンに連れて行く」と約束したという。結果は負けたが、伊藤は「コロナ下だから外食しないほうがいい」と宮田を論破。結局連れて行けなかったことを、宮田は今でも悔いているそうだ。

 弟子への教えとして「25歳までは酒もギャンブルもやらず、将棋一筋でいてほしい」ということを伝えている宮田。指す上での体力面などのピークは25歳と考えており、伊藤はその教えを忠実に守っている。まだ21歳。「伸びしろはたっぷりある。いつまでも藤井さんと切磋琢磨(せっさたくま)し合う姿を見たいけど、うかうかしていると若いのが来て追い越されるぞ!」と“愛のムチ”で激励。タイトルホルダーになった伊藤の背中を、これからも押し続ける

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