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片山晋呉の助言で“れいちぇる”好発進 34年ぶりキャディーの片山に臼井「ポジティブなので頼もしい」

スポニチアネックス / 2024年6月21日 4時2分

<アース・モンダミン・カップ第1日目>7番、ティーショットの行方を見つめるキャディーを務める片山晋呉(左)と臼井麗香(撮影・会津 智海)

 ◇女子子ゴルフツアー アース・モンダミン・カップ第1日(2024年6月20日 千葉県 カメリアヒルズCC 6688ヤード、パー72)

 黄金世代の愛称“れいちぇる”こと臼井麗香(25=フリー)が永久シード選手の片山晋呉(51)にキャディーバッグを担いでもらい、首位に4打差9位の好スタートを切った。5度の賞金王に輝いたレジェンドの助言通りに打ったホールでバーディーを奪うなど、5バーディー、2ボギーの69をマーク。心強い相棒とともに通算2勝目へ突き進む。同じ98年度生まれの高橋彩華(25=東芝)が7アンダーの65で単独首位に立った。

 2つスコアを伸ばして迎えた18番パー5。臼井がピンまで残り55ヤードの第3打を58度のウエッジで打つ直前、片山から「自分が思っている距離よりも2ヤード足した方が良いよ」とアドバイスされた。その言葉通りクラブをしっかりと振り抜くと、ピンそば20センチにピタリと寄った。「晋呉さんのアドバイスは私のプレッシャーをなくしてくれます。ポジティブなアドバイスしかないので頼もしいです」と感謝すれば、ツアー通算31勝の片山は「よくぞ僕が思った通りに打ってくれた。思わず“ありがとう”と言っちゃった。なんか感動した。うるっときた」と、26歳下の女子プロのプレーに感激していた。

 5、6年前に宮崎での合宿で知り合った縁で「優勝したらキャディーをしてあげる」との約束が、3月の初優勝で実現した。片山がプロの試合でキャディーを務めるのは、90年VISA太平洋クラブマスターズで尾崎将司のバッグを担いで以来、34年ぶり。当時は17歳の高校生で、その試合でジャンボは2位に入っている。キャディーをするのは今回で2度目だが、百戦錬磨の実力者は、「選手が心地良いなと思うようなことだけを言うようにした」と縁の下のサポート役に徹し、好発進へと導いた。

 今大会は国内トップクラスの高額賞金大会だが、臼井が予選を通ったのは過去5回のうち23位となった20年大会の1度だけ。「ここの怖さは知っていますが(片山がいるので)安心感があります」と二人三脚で、2勝目を目指す。 (大渕 英輔)

《過去には異色のコラボも》

 ○…ゴルファーはプロキャディーやハウスキャディーを起用することがほとんどで、プロゴルファーがバッグを担ぐのは珍しい。プロ同士のタッグでは、12年キヤノンオープンで片山晋呉を諸見里しのぶがサポートしたことがある。異色コラボとしては、93年米シニアツアーのラルフズ・シニアで青木功と歌手の小田和正、05年LPGAリコー杯で藤井かすみと当時ソフトバンクの松中信彦、07年ブリヂストンオープンで谷口拓也と当時大リーグのデビルレイズの岩村明憲などがある。

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