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広島・末包 天国の祖父に恩返しを 霊前で誓ったレギュラー奪取「頑張ってきます」

スポニチアネックス / 2024年6月21日 5時47分

広島・末包

 広島・末包昇大外野手(28)がリーグ戦再開となる21日の中日戦を前に、亡き祖父への恩返しを誓った。交流戦明けの休日に香川県へ帰郷。12日に死去した満男さんの霊前で、レギュラー獲りへの決意を込めて「頑張ってきます」と手を合わせた。5月8日の昇格後は中軸を任される右のスラッガー。目標達成へ最大の好機と捉えており「今からが正念場。1年通して結果を残し、評価をもらいたい」と力を込めた。

 交流戦明けの休日。末包の姿は故郷の四国・香川県にあった。敵地・埼玉で西武戦に臨んでいた12日夜、父方の祖父・満男さんの訃報に接し、日を改めて弔問に訪れた。霊前で通夜、葬儀に参列できなかった非礼をわび、手を合わせながら思いを伝えたという。

 「じいちゃん、(最後に)会えなくてごめんなさい。ゆっくり休んでください。(再開するリーグ戦で)僕も頑張ってきます」

 実家の隣に住み「小さい時はいつも会っていた」。最近は施設に入所していたため会う機会が減り、最後の別れを告げられなかったことも心残りだった。「見守ってくれると思う」。頑張ってきます…は、天国のじいちゃんに告げたレギュラー獲りへの決意だった。

 1月に左膝を痛めて出遅れたものの、5月8日に昇格して以降の歩みは順調だ。出場全32試合に先発。29試合で中軸を担い、打率・286、5本塁打、15打点をマークする。当時借金1だったチームも、合流後は20勝12敗と反転攻勢に転じ、首位浮上に成功した。

 「(1軍に)上がって1カ月ちょっと。ここからが本番。毎日試合に出た経験がないので、ケガだけは再発させないようにという意識でやっている」

 65試合に出場してプチブレークした昨季、先発は38試合に過ぎなかった。打席数を含めて早くも昨季の数字に迫る今季。首脳陣の期待や信頼感が増している証拠で、レギュラーを獲るには最大の好機と言えそうだ。無論、本人も自覚する。

 「ありがたいことに今年は(投手の)左右に関係なく、試合に出してもらっている。今からが正念場。1年間通して結果を残し、評価をもらいたい」

 前述の通り、毎日試合に出た経験のない末包にとって、盛夏を迎えるこの先は未知の領域に入る。「練習を毎日全力でやっていたら持たないと思う」。試合に100%で臨めるよう、練習ではメリハリをつけて調整し、乗り切りたい考えだ。

 「疲れはあるけど、(定位置獲り挑戦は)せっかく1軍で勝ち取ってきた権利。他人に譲りたくない。できる限りケアしながら、疲れた…と言うのは1年が終わった後でいい」

 亡き祖父へ誓うレギュラー奪取。本拠地マツダで打撃練習などに汗を流した28歳は、ナインとともに名古屋へ向かった。21日の中日戦から、熱くて濃密な戦いの日々が改めて始まる。(江尾 卓也)

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