【今後のセ・リーグ展望】田淵幸一氏 抜け出すチーム不在 上位4チーム優勝争い最後まで続きそう
スポニチアネックス / 2024年6月21日 5時34分
プロ野球は21日からリーグ戦が再開する。スポニチ本紙評論家の田淵幸一氏(77)が、今後のセ・リーグの展望を語った。徹底分析し、開幕からここまでの戦いぶりを基に今後のV争い、Aクラス争いの行方を占った。
残り80試合前後。折り返し点が見えてくる中で、今後は3ゲーム差にひしめく広島、阪神、巨人、DeNAの上位4チームによる優勝争いになる。昨季、阪神は8月に貯金を11、9月に7増やして後続をちぎったが、今年は抜け出すチームはないだろう。各球団とも決定力に欠ける。日替わりで順位がコロコロ変わる展開になるのではないか。
そんな中で、投打のバランスが一番いいのが現在首位の広島だ。チーム防御率2.18は1位で、同打率.240は2位。先発陣は大瀬良、床田、森下、九里らが好調でリリーフ陣も充実している。特に今年は投高打低。投手陣が整備されたチームは何より連敗をしない。同じく投手陣が踏ん張りながら、いまひとつ波に乗りきれないのが阪神。ファンも「どうした?」ともやもやしているはずだ。
原因は苦しみ続ける打線にあるが、今季は積極性にも欠ける。昨季はリーグ最多の494四球を選んでリーグトップの555得点。優勝の大きな原動力となったが、その“呪縛”があるのか、今季は初球の甘いボールを見逃すケースが目立つ。そして追い込まれてボール球に手を出す悪循環。ただ、逆に考えればまだ2位にいる。キーマンは2軍調整を経て1軍復帰する大山。岡田監督がどう起用していくのか注目したい。
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