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「本当に驚いた…」 部員21人、神奈川公立の逸材をメジャースカウト視察 激戦区で「大番狂わせ」狙う

スポニチアネックス / 2024年6月21日 15時56分

最速143キロで変化する直球を武器にする岩瀬(撮影・柳内 遼平)

 今秋ドラフト候補に挙がる菅(神奈川)の最速143キロ右腕・岩瀬将投手(3年)を、メジャー球団のスカウトが視察していたことが21日、分かった。

 視察に訪れたのは20日。練習に参加した岩瀬は投球練習を行わず、キャッチボールなど軽めの調整に励んだ。それでもメジャー球団のスカウトはしなやかに腕を振る姿に熱視線を送った。

 右投げ右打ちで投打の中心。最速143キロで小さく動く直球と変化球のコンビネーションが武器。既にプロ11球団が視察済みの「神奈川公立の星」だ。メジャースカウトの視察を受け、平林明徳監督は「メジャー球団のスカウトさんが来られるということで本当に驚きました。私の指導経験の中でも初めてのことです」と語った。

 元々、プロ野球、メジャーは無縁の世界だった岩瀬。中学時代は名もなき投手で、2学年上の兄・快さんと同じ菅に進学。公立校で部員が少なく、1年春からベンチ入りできるような環境だったが、。それでも入部早々につまずいた。中学よりも練習強度が高く「思った以上にキツい」と音を上げ、母に「やめていい?」と聞いたこともある。

 それでも出会いが岩瀬の「本気」を引き出した。昨春に平林明徳氏(現監督)が菅に赴任。1人で自主練習をしていた時に「岩瀬はプロ野球に行けるぞ」と声をかけられた。「何を言っているんだろう…」と不思議に思う感情、「うれしい」と感じる未体験の感情が複雑に交差し、そこから少しずつ練習に取り組む姿勢が変わった。昨秋には県外の強豪と練習試合をする機会に恵まれた。平林監督からは「人生を変えるターニングポイント」と背中を押され「エンジョイ勢がガチ勢にどこまで通用するか」と発奮。試合には敗れるも完投で14三振も奪い「野球の楽しさに気づいた」とハートに火が付いた。

 意識も変わった。昨冬には体重69キロが、学校に間食用のおにぎりを10個も持参し、2月には人生で最重量の83キロに。磨けば光る投手としてのセンスに屈強な体が加わり、今春には143キロを計測。こうなればプロ野球のスカウトが放っておかない。5月上旬時点で11球団のスカウトが視察に訪れている。

 注目度は急上昇中。それでも平林監督は「“テング”になることもなく、プレッシャーを重く受け止めることもなく、自分のペースで練習ができている。夏も一戦一戦に力を出せるよう、一緒に頑張りたい」と期待。神奈川公立期待の星が、最後の夏に挑む。

 ◇岩瀬 将(いわせ・しょう)2006年12月7日生まれ、米国カリフォルニア州出身の17歳。米カルフォルニア州在住だった5歳時に野球を始める。幼稚園年長から川崎市に在住し、金程小では金程少年野球部に所属。金程中では軟式野球部でプレー。菅では1年春からベンチ入り。憧れの選手はドジャース・大谷。好きな言葉は「勝っても攻めろ」。

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