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阪神・西勇2000投球回達成 オリックス時代の“先生”平野佳も祝福 技術より人間として教育

スポニチアネックス / 2024年6月22日 5時16分

13年、お立ち台で平野佳(左)とポーズをとるオリックス時代の西勇

 ◇セ・リーグ 阪神1-0DeNA(2024年6月21日 甲子園)

 阪神・西勇のプロ野球史上94人目の2000投球回到達を、7学年上の先輩、オリックス・平野佳寿投手(40)が祝福した。

 「大きなケガもなくずっと先発のイニングをこなしてきたところは、本当にプロだと思う。すごいこと」

 平野佳がオリックスの先発ローテーションの一角を担った09年、ドラフト3位入団1年目を迎えたのが西勇。「こういう子が高卒の上位でプロに指名されるのか」。キャッチボールをひと目見た平野佳が「技術的なことは何も教える必要がなかった」と、うなったほど、いち投手としての完成度は高かった。ただし課題もあった。

 「僕は大学からの入団。彼は高卒からいきなり社会人になった。いろいろ言わせてもらいました」

 いち人間としては、三重・菰野からプロの世界に飛び込んだ世間知らずの若者だった。そこで平野佳が“先生役”を買って出て、社会人としての礼儀、振る舞いなどを教え込んだ。たとえば「ご飯に連れて行ってもらったら、そこで“ありがとうございました”で終わるのではなく、次の日にちゃんとあいさつに行けよ」など。西勇は人なつっこい性格で先輩に好かれる半面、エスカレートしてお調子者と見なされることがあった。平野佳は何度も注意し、説教に発展したことも一度や二度ではなかった。

 「でも彼は嫌な顔をせずに受け止めてくれていた。本心はどう思っていたかは分からないけど(笑い)。僕が言うことはちゃんと聞いてくれていたというのはありました」

 その思いは、しっかり届いていた。頻繁に連絡を取り合うことこそないが、西勇は今、折に触れ平野佳を「僕の教科書」と言う。阪神でチーム最年長となった今季、自身と同じ高卒の2年目・門別を春季キャンプ中に何度も食事に誘ったのも、自身が教わったことを伝えるためだった。

 「まだ(西勇のことは)、ずっと高卒1年目ぐらいで見ていますけどね。何か変なことをしていたらすぐに言います。その関係は絶対崩れない」。時に優しく、時に厳しい“兄貴分”はそう言って笑う。その存在がなければ、西勇の2000投球回達成もなかったかもしれない。(石崎 祥平)

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