ソフトバンク・小久保監督「よう追いついた」 代走の川村が9回に執念の同点生還
スポニチアネックス / 2024年6月24日 6時2分
◇パ・リーグ ソフトバンク6―6ロッテ(2024年6月23日 みずほペイペイD)
苦渋の総力戦だった。9回に守護神オスナが3ランを浴びるまさかの展開で5―6と逆転された9回無死、ソフトバンクの小久保監督は先頭で二塁打の近藤に代走を送った。追いついても延長戦はある。近藤を下げるにはまだ早い印象だったが、理由はあった。
「スライディングができないから、手がまだ」
12日のヤクルト戦で負傷した右手捻挫の影響で、交代させたと説明。ただ、代走・川村が代打・中村晃の一ゴロで本塁に頭から突っ込むと、捕手・佐藤のミットからボールがはじき飛ぶ。土壇場で同点に追いついた。
6―6の延長12回無死では海野に代打・仲田を送り、ベンチ入りの野手を使い切った。仲田は内野安打で好機出塁するも、3―3の7回に一時は勝ち越しとなる2点適時二塁打を放っていた佐藤直はバント失敗。遊ゴロで一塁に残ったものの、今度はけん制死で引き分けた。ただ指揮官は「佐藤直があのタイミングで打ったら普通、勝つんですけどね。バント失敗してけん制死。印象悪く終わってる。あいつらしい」と表情は柔らかかった。
「よう追いついたですね」と試合後の小久保監督の評価は加点式だった。大切なのは負けなかったこと。故障を抱える近藤に無理させず、最低限の引き分けに持ち込んだ。それは首位独走のゆとりがなせる業でもある。 (福浦 健太郎)
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