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食生活改善、断酒…「毎日がラストチャンス」今季に懸ける松原聖弥 「育成の星」が西武で再び輝く

スポニチアネックス / 2024年6月24日 16時7分

西武へのトレードが決まり報道陣の取材に答える松原(撮影・郡司 修)

 今季に懸ける思いは人一倍強い。巨人から西武へトレード移籍が発表された松原聖弥外野手(29)は、キャンプ中から何度も、何度も「今年、ダメだったら終わり。毎日がラストチャンスだとずっと思ってやっている」と言った。

 「何か変えなきゃあかんと思った」

 21試合の出場に終わった昨季のシーズン終了後、危機感が松原を動かした。見直したのは食生活。以前は、体重をキープするのに苦労していたため、食べる量を重視し「好きなタイミングで好きなものを食べていた」。だが、近年は「食べた分だけ太るようになった」。軽食は、ささみや魚肉ソーセージなど栄養価の高い物に変更し、食事も野菜を増やし、サラダから食べるように。「野球もこの2年間、全然あかんかった。一回、本気で何か続けないと。願掛けみたいなところもある」と断酒も始めた。その効果もあり、オフに81キロあった体重は、現在76キロ。ブレークした21年と同じ体重まで落とした。

 抜群の身体能力を誇る29歳のポテンシャルは、誰もが認める。阿部監督も「ポテンシャルはありますし、使いようだと思う」と期待していた。原前監督も打撃センスを「天才的」と評した。21年には初の開幕スタメンに抜てきされると「1番・右翼」に定着し、育成出身では最多の12本塁打、球団初の規定打席到達。27試合連続安打もマークした。チームを背負っていくことを期待され、一年間だが背番号「9」も背負った。育成契約から1桁番号まで駆け上がる力を持っている。

 22、23年と2年間結果が出ず「真っ白な状態。0からのスタート」と掲げて挑んだ今季。開幕1軍スタートも、9試合で13打数2安打、打率・154と苦しみ、4月15日に出場選手登録を抹消された。それでも「1軍では)よそ行きな野球をしてた感じ。もう一度、積極性を出して行こうと。考えるべきところと、思い切り行った方がいいところを分けられるように」と前を向いていた。

 仙台育英ではベンチ外を経験し、プロでも3桁の背番号から這い上がってきた。「自分には野球しかない。必ず、チャンスがあると信じて頑張る」。低迷する西武の起爆剤として期待されての移籍。チャンスをつかむ時が来た。(巨人担当・小野寺 大)

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