桑田真澄氏 甲子園は先人が大切に育てた日本の文化 また次の100年につなげてほしい
スポニチアネックス / 2024年6月25日 4時1分
◇甲子園の申し子が語る100周年の聖地(1)
甲子園が1924年に誕生して100周年を迎えている。第106回全国高校野球選手権(8月7日開幕、甲子園)を目指す地方大会も沖縄などで開幕。かつてPL学園(大阪)で歴代最多の春夏通算20勝を挙げたのが巨人・桑田真澄2軍監督(56)。清原和博氏(56)とともに「KKコンビ」として5季連続出場で2度の優勝、2度の準優勝を果たしたヒーローが、甲子園への思い、高校野球への提言、球児へのエールなどを語った。(聞き手・青森 正宣)
――甲子園が100周年を迎え、夏の地方大会も開幕した。
「自分もプレーさせていただいた。本当に幸せ者だと思う。こうして長く大会が続いているのは、戦前、戦中、戦後、凄く歴史というか時代背景が反映されている。先人が大切に育ててきてくれた日本の文化。この良き、素晴らしい文化をまた次の100年につなげていってもらいたい」
――甲子園とは。
「野球界にとって聖地であり大事な場所。自分で例えると砥石(といし)。やはり甲子園大会っていうのは厳しい。でも、そこに向かっていろいろなことにチャレンジしていき、自分も磨いていく。そういう意味では砥石でもあるんじゃないかと思う」
――多くの球児が目指す場所。
「場所も大事だけど、甲子園を目指すこと、大きな目標に向かって努力したり、挑戦したことが非常に大事。悩んだ時、苦しい時、甲子園、高校時代を思い出して頑張れる。それぞれの人生にモチベーションが上がる、目標になる場所が甲子園だと思う」
――初出場したPL学園1年夏の思い出は。
「3年間で1回、出られたら良いと思っていた。(開会式直前に)ライトのアルプスの下くらいで待っていた時、阪神園芸のおじちゃんに“お前か、PLの1年坊主は。甲子園はな、風を見て投げろよ”とか言われて。“何言ってんねんこのおっさん”と。でも行進したときにやっぱり風を凄く感じた。“ああそうか、あのおっちゃん、こういうこと言っていたんだ”と。浜風、センターの旗を見ながら良く投げていた。行進の思い出はあまりない、阪神園芸のおっちゃんのインパクトがあまりに強くて。甲子園の特徴を教えてもらった15歳の夏だった」
――3年夏まで5季連続出場を果たした。
「自分だけの力じゃなくてチームメートがいてくれたこと、先輩、後輩たち同期みんなで力を合わせて戦えたことで達成できた」
――KKコンビで清原氏と一緒に頑張れたことは印象深い。
「当然ですよ。13本もホームランを打ってくれているわけですから。彼がいなかったら僕の20勝もなかった。ただ、KKでよくクローズアップされるけど、僕ら2人だけではこういう記録は出せなかった。周りに松山(秀明)がいたり、内匠(政博)がいたり、いろんないい選手がいてくれての5季連続。いい仲間に恵まれた」
――当時は直球、カーブだけで勝負した。
「練習ではフォークも、スライダーも投げていた。ただ当時は高校時代に真っすぐ、カーブで抑えられないような投手はプロでエースになれないと試合で封印していた。ピンチになるとよく清原がマウンドに来て“桑田、フォーク使えよ。三振やぞ”ってね。“いや、アカンねん。オレは真っすぐ、カーブで勝負せなアカンねん”って。2年の時は(春夏)準優勝。やっぱり投げるべきかと凄く葛藤はあった。“じゃあ、高校で優勝したらそれでいいのか”みたいな。ジャイアンツでエースになりたいという夢があったから、3年間封印して投げ切った」
▽KKコンビのPL学園と甲子園 同学年だった清原和博と、桑田真澄が1年だった83年夏から主力として5季連続で甲子園に出場。清原は3年夏に大会新(当時)の5本塁打など歴代最多となる通算13本塁打、40安打をマーク。桑田は歴代最多の通算20勝を挙げ、打撃でも6本塁打、37安打は清原に次ぐ2位となった。在籍時に甲子園優勝2度、準優勝2度。85年ドラフトではともに1位で清原は西武、桑田は巨人に入団した。
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