【蹴トピ】ベルギー1部ヘントGKシュミット もう一度日の丸守護神を!「まずチームで結果を出さないと」
スポニチアネックス / 2024年6月26日 6時2分
22年W杯カタール大会メンバーで、ベルギー1部ヘントのGKシュミット・ダニエル(32)がスポニチ本紙の取材に応じ、日本代表復帰への思いを語った。来季もヘントでプレーする意向を示し、クラブでの定位置獲りを第一の課題に掲げる。26年W杯北中米大会は自身のルーツである米国開催。移籍トラブルや出場機会を失ったどん底のシーズンを糧に、日の丸の守護神の座を狙う。(取材・構成 坂本 寛人)
波乱のシーズンを終えた表情は、どこか吹っ切れたようだった。どん底を味わったからこそ、シュミットの言葉には実感がこもる。
「何をしてもうまくいかない一年間だった。これ以上、下はないと考えています」
昨夏、4年間所属したベルギー1部シントトロイデンからステップアップ移籍を模索。しかし、フランス1部メッス入りが成立目前で破談した。残留したシントトロイデンには、正守護神として鈴木彩艶が浦和から加入。出場機会を失い、不遇の半年間を過ごすことになる。
「メンタル的にも厳しい半年間で、モチベーションを維持するのも苦労した。それでも絶対にいつか報われると思って、真面目に自分がやるべきことに対して取り組んでいました」
昨年12月に同国内のヘントに移籍し、翌1月からプレーする場が巡ってきた。しかし、今度はチームの結果がついてこなかった。1~3月に先発した8試合でわずか1勝にとどまり、再びポジションを失うことになった。
「それまで好調だったチームがどんどん順位を下げていく。自分も一つの原因だったと思うので苦しかった。最終的にスタメンから外され、そこからチームが上向きになったのも凄く苦しかったですね」
一方で、優勝経験を持つ強豪で得られたこともある。サポーターの数が多く、周囲の目は厳しい。チーム内競争も激しい。来季に関してはまだ決定していないが、契約は27年まで残っており、今はヘントで定位置をつかみ取る決意でいる。
「選手として一段階上のレベルに行くためには、この移籍は良かったんじゃないかと思う。半年でギブアップして逃げるというのはない。もう一度ヘントで勝負して、今度こそチームに結果をもたらしたいという思いは持っています」
その先に見据えるのは、日本代表への返り咲きだ。昨年9月の欧州遠征を最後に代表活動から遠ざかる。今年1月のアジア杯は21歳の鈴木が正GKを務めた。シュミット、川島永嗣、権田修一と30代3人が名を連ねた22年W杯から若返りが目立つが、2年後に迫る次回大会への思いは、強く固いものがある。
「次のW杯に出ることは、前回のW杯が終わってから目標に設定している。今度はピッチに立ちたいと強く思う。そこを目指すためには、まずチームで結果を出さないと話にならない。その先に代表というのはついてくるものだと思います」
26年W杯は米国とカナダ、メキシコの3カ国共催。米国は父・ケネスさんの母国であり、自身にとっても特別な地だ。
「自分も米国で生まれている。その場所にW杯戦士として行くことができれば、自分が誇れるストーリーに出来上がるんじゃないかと思います」
長いトンネルは、北中米に向かう道の途中。オフの休養を経て、再び歩き出す。
≪「英語力」を猛特訓≫不遇の時期には語学力向上に取り組んだ。昨年10月から英語コーチングスクール「TORAIZ(トライズ)」で半年間のプログラムを受講した。両親は家庭内で英語で会話しており、自身も幼少期から身近な言語。ベルギー移籍後も不自由を感じることは少なかったが「英語を第1言語で扱っている選手と話しているときに、英語力がいまひとつ足りないと実感した」という。週3回のレッスンを受けるなど意欲的に学んだ。
海外でプレーするに当たり「ある程度の英語力は必要」とシュミット。特にGKはコミュニケーション能力が問われるポジションでもある。「前よりすらすら英語が出るようになった」と特訓の成果をパフォーマンスにつなげる。
◇シュミット・ダニエル 1992年(平4)2月3日生まれ、米国イリノイ州出身の32歳。米国人の父を持ち、2歳の時に来日。中学まではボランチでプレー。東北学院―中大から14年に仙台入団。熊本、松本での武者修行を経て17年に仙台復帰。19年7月にベルギー1部シントトロイデンに移籍。日本代表は18年11月のベネズエラ戦でデビュー。国際Aマッチ14試合。1メートル97、88キロ。利き足は右。
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