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DeNA・坂本裕哉が甲子園「2球」ホールド 3年前の10連敗ストッパーがかえた立場に感慨

スポニチアネックス / 2024年6月27日 10時37分

DeNA・坂本

 21日の甲子園、阪神―DeNA9回戦0―0の7回2死一、二塁。阪神・岡田監督は好投中の西勇輝投手の打席で代打・糸原を告げた。そしてDeNA側も先発・ジャクソンに代え、坂本裕哉投手を指名した。

 左腕の登場に阪神側はさらに動く。代打の代打はノイジー。坂本はブルペンで糸原の名を確認し、ブルペンカーでノイジーのコールを聞いた。

 今季左右打者被打率は、6月26日現在で左・303、右・138。右打者を抑える確率は高い。小杉投手コーチは「右がくると思っていた」と信頼を変えなかった。

 右打者の外角に落ちる「スプリットチェンジ」。坂本は今季この球種を磨いた。救援での躍進を支える要因の1つ。直球の切れも洗練されたが、阪神側もスプリットチェンジの見極めが鍵を握ることはおり込み済みだ。

 捕手山本のリードは内角直球攻めから。坂本も「勝負球としては(スプリットチェンジは)考えていたけど、まずは内角のラインだし」と女房役と意思疎通ができていた。

 初球は147キロの内角直球。ボール。2球目。坂本が「ファウルかポップフライになってくれれば」と投じた146キロ直球は、一邪飛に。試合は敗れたが、左腕は「2球の直球」で今季5ホールド目を手にした。

 このとき、記者は3年前を思いだした。大卒2年目は、三浦大輔監督就任初年度、どん底10連敗中の4月23日甲子園で先発し、6回1失点の連敗ストッパー役を演じた。

 「ありましたね」坂本は笑う。「先発で台頭すると思っていた。3年後、今の立場で甲子園で好投するとは夢にも思わなかった?」、記者の問いに「確かに…、思ってなかった」と感慨深げだ。

 小杉コーチは「現状は1回で力を出し切る形が合っている」と坂本を評し、自身も今の立場にやりがいを感じている。そして言った。「僕、甲子園のマウンド好きなんですよ。(大歓声の)音を聞くって楽しいし」。

 3年で立場は変わった。今季は現在全て救援で勝敗なしも18試合、16回2/3、防御率1・08。「3年前の自分に今声をかけるとしたら?」。坂本は「いっぱいあります。今だからわかったことも、たくさんある。あのとき、今の考えがあったら先発でもっと行けたのに」とこう答えた。

 だが記者は、今後坂本が越えなければならない壁の1つに「村上(ヤクルト)封じ」があるとも思っている。国内左打者最高峰の1人。通算対戦成績は17打数7安打、打率・412、2本塁打、5四球、2三振。要所のスラッガー封じでさらに信頼は高まる。「もちろん燃えている部分はある」と拳を握った。

 7月2日から本拠地・ハマスタでは、ヤクルト3連戦も待つ。3年間で立場をかえ、甲子園で「2球ホールド」を手にした自信は、26歳をどう成長させるか。背番号20のマウンドを今後も見守り続けたい。 (大木 穂高)

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