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ヤンキースのレジェンド守護神が明かした幻の二刀流プラン…大谷活躍は「とてつもないこと」

スポニチアネックス / 2024年7月2日 8時2分

6月、ヤンキースタジアムを訪れたアレックス・ロドリゲス氏(左)とマリアーノ・リベラ氏(撮影・光山 貴大)

 メッツは5月中旬、自前の二刀流選手であるノーラン・マクリーンを2Aに昇格させたことがニューヨークではニュースになった。

 ノースカロライナ州出身の22歳は今季、ハイAでは打者として25試合で5本塁打、OPS.850、投手としては7試合に先発して防御率2.57をマーク。2A昇格以降はやや苦戦しているものの、メッツはこの右投右打のプロスペクトをこのまま2ウェイプレイヤー(二刀流)として育成していくつもりという。大谷翔平選手の活躍によって球界の概念は変わり、近い将来、ニューヨークにも投打の両方をハイレベルでこなす選手が誕生する日がくるかもしれない。

 このように二刀流が生まれるようになった現代をうらやましそうに語っていたレジェンドがいる。ヤンキースのクローザーとして通算652セーブを挙げた不世出の守護神、マリアーノ・リベラだ。6月上旬、ヤンキース対ドジャース戦が行われた際、ヤンキースタジアムに姿を見せたリベラは「幻の二刀流プラン」をこう話してくれた。

 「私も外野を守るのが大好きだった。外野手としてプレーしてみたかったけど、膝をケガしてしまったのが大きかったな。ジョー(・トーリ監督)にも外野で使ってくれと頼んでいたんだけど、ついにやらせてくれなかった。ジョーが許してくれたら?もちろんやってみていたよ。センターを守り、9回はマウンドに上がっていただろう」

 運動神経抜群のリベラは打撃練習の時など、守りにつくことを好み、実際に非常に上手だった。2008年までヤンキースの指揮を執ったトーリ監督も「モー(リベラの愛称)がチームで一番外野守備がうまい」などと語っていたもの。中堅守備をこなしたあとにクローザーとして登板、といったシナリオが実現していたら、ヤンキース史上に残る名場面になっていただろう。

 しかし、本人の言葉通り2012年、リベラは打撃練習での守備中に右膝の前十字じん帯損傷の大ケガを負ってしまう。試合で起用しなかった名将トーリの判断は正しかったのだろう。また、リベラも自身の二刀流としての限界をこんな風に認めていた。

 「私は打撃はダメなんだ。守って、投げるだけだ(笑)」

 それと同時に、この名クローザーは他の誰もできなかったことをやり遂げている大谷に畏怖の念を抱いている様子。大谷のフィールド上での活躍をどう見ているかと聞いた時のこんな言葉からもそれは明らかだった。

 「大谷はこれまで私が見たことがないような選手だ。打ち、投げ、走る。打率を残せ、もちろんパワーもある。とてつもないことだ。今季、投球はできないのは残念だろうけど、それでも彼はファンが球場に足を運んで観たいと思う選手であり続けている」

 二刀流をハイレベルでこなすためには、本当にさまざまなものが必要になる。2ウェイプレイヤーの系譜に名を連ねることはできなかったが、いやできなかったからこそ、メジャーのスーパースターとしては大先輩のリベラも大谷のやっていることの難しさを感じ、リスペクトできるのかもしれない。(記者コラム・杉浦 大介通信員)

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