ソフトバンク・有原はハーラー独走8勝目も「あそこはゼロで抑えなければ…」

＜ソ・西＞先発した有原（撮影・白鳥　佳樹）

　◇パ・リーグ　ソフトバンク3－2西武（2024年7月2日　東京D）

　これがエースの責任感だ。7回6安打2失点でハーラー独走8勝目を挙げたソフトバンク・有原は降板後、反省の弁が先に出た。

　「山川さんのホームランで3点目を取ってもらったのに、次の回にすぐに失点してしまった。流れを考えるとあそこは0で抑えなければいけなかった」

　6回までは先頭打者を一度も許さず、4安打無失点と順調だった。3―0の7回1死一塁、西武・西川に失投を右翼へ運ばれ1点差。ただ、背番号17は被弾の後に小さくうなずいた。2死から松原を空振り三振で反撃を断つ。このプレーを振り返り「切り替えて次に向かう意味では、しっかりと三振を取れた。それだけはよかった」と冷静に分析した。

　今季13試合で12度目のクオリティースタート（6回以上、自責点3以下）の安定感は肉体的だけではなく、心のスタミナも起因する。「今日みたいな試合が多いですし、チームに感謝したい」と援護に平身低頭だが、それを勝ちにつなげる技術が有原にはある。