サッカー五輪代表発表 松木玖生が選外に OA枠招集もなし 海外移籍絡み苦渋の18人選出
スポニチアネックス / 2024年7月4日 4時46分
日本サッカー協会(JFA)は3日、パリ五輪に出場するU―23日本代表18人を発表した。最大3人まで活用できるオーバーエージ(OA)枠は08年北京大会以来の選出ゼロで、常連組だったMF松木玖生(21=FC東京)もまさかの選外。選考における困難や制限続きの中、大岩剛監督(52)が選んだベストメンバーで金メダル獲得を目指す。
発表会見で大岩監督は覚悟を持って選手名を丁寧に読み上げた。最終決定したのは前日2日夜。登録期限ぎりぎりまで悩んだ末、18人を選び抜いた。
「今現在招集できるベストな選手たちを招集した。このメンバーで必ずファイナルに進む。そのターゲットに向けてこの2年半、活動してきた。そして、金メダルを奪うという目標の下、第1戦から一歩ずつその階段を上がっていきたい」
選考過程が最後の最後まで受難続きだった。五輪開催期間は国際サッカー連盟(FIFA)が定めるインターナショナルマッチウイーク(IW)ではないため、招集には各クラブの派遣許可が必要。この影響で大岩ジャパン常連組の松木が選外となった。日本協会の山本昌邦ナショナルチームダイレクター(ND)は「移籍の可能性がある。五輪期間に招集できる確約が取れなかったのが一番の要因」と苦悩を明かした。
注目されたOA招集も困難を極めた。最大3枠を巡り、当初はMF遠藤ら複数選手をリストアップしたが、最終的に交渉がまとまらず、08年北京五輪以来のOAゼロ。パリ五輪世代のMF久保やMF鈴木唯もクラブ側が派遣に難色を示した。また国内組では各クラブの派遣が原則2人まで。大岩監督は「いろんな制限がある。IW外で活動するゆえの大きな壁。それがU―23代表の宿命」と受け止めた。
大岩ジャパンは22年3月の発足以降、候補合宿も含めると計87選手を招集。成長に伴う海外移籍が増える中、その時々のベストメンバーを選んできた。指揮官は「難しさは当然あるが、それを力に変えて前に進んでいきたい。我々の年代の選手たちで戦う最後の大会。2年半で培ってきた全てを発揮し、一体感を強みに向かっていく」と言う。目指すは68年メキシコ大会以来のメダル獲得。困難を乗り越えた先に黄金の輝きが待っている。
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